作り上げた自分のままでは
メッキが剥れるのが怖くてぶつかっていけない

ホントウのジブンを見失ったままでは
誰も「ワタシ」を愛してはくれない


ただ、ただ

ホントウを見せるのが怖かった



ただそれだけだった

かたちのないものを求めながら
形ある物を欲しがって

わずかな兆しにすがり
存在せぬものを考え思い巡らせる

あぁ
「無駄」というやつか

そう
無駄という奴だ

私とは
そういう奴だった

僕らはどこへ向かって行くんだ

目的地もないまま
進まざるをえない道を歩き
立ち止まり振り返り
先を見ようとしても何もない

可能性という言葉で作られた期待は
歩けば歩くほど腐っていった
希望という言葉で彩られた未来は
掴もうとすればするほど消えていった

現実の暗さを
人間の醜さを
見せ付けられ理解させられ
傷つき嘆く僕らに
いったい何を信じろと言うのか


いったいどこへ向かえと言うのだ

私の中に溢れてくるこの気持ちを
どんな言葉で表現したらいいだろう

「好き」よりも深く
「愛」よりも狭く
「大切」よりも「必要」

言葉にするには恐れ多く
心に留めておくには大きすぎて

ただ会いたくて
そばにいたくて

それでもきっと
叶えられないと知っているから強くなる思い

名前のないこの感情を
「あなた」と呼ぼう
今この時から

感じられない昔にも
見ることのできない明日にも

手にできるものは何もない

幼かった私にも
大人に見えるあの人にも

今という時は今しかない


つまり今できることは今しかできず

今の友達は今だけの友達

確かなものは、今にしかない。

誰かを信じるのが怖かった
裏切られる時を考えてしまうから

誰かを信じる自分が嫌だった
悲劇のヒロインを演じていたかったんだ

そんな自分が全部
信じられなかった


ホントウの自分を見せることは嫌われることだと思ってた

いつも自分を好きになりたかった

存在価値なんて考えれば考えるほど何もない

うわべだけの言葉なんて信じない

支えてほしいのと同時に拒みたい


傷付かないようにすることが傷付くことなんて考えなかった

でもそうだって気付いたんだ


もう、どうしたらいいんだろう

たどり着きたい場所を持った時
私は何かを失った

今まで支えてくれたもの

すごく大切だった場所

結果的に
それを捨てて
私はここにいるんだね

何かを得れば
何かを失う

欲張りは無意味で
それは必然


なくしたくなかったもの

本当に好きだった場所


もう戻り方は
わからない

吐き出したい気持ちはたくさんあるのに

どれも形にはなってない


伝えたい言葉はたくさんあるのに

誰に伝えればいいのかわからない



100％の信頼を
求めてはいけないと分かっているのに

分かっていたはずなのに

少しでも傾いた気持ち
元に戻すのにはチカラがいるね


寄りかかる場所はきっとたくさんあるのに

たったひとつ
を欲しがる私は

ただのワガママですか？

それとも…

好きって
思うのはかんたんで
言うのはすごく むずかしくて

幸せを
見つけるのは簡単で
掴むのはすごく 難しい


笑顔を見るのはかんたんなのに
あたしのものにするには

このキョリはちょっと
とおいなぁ

あぁ、今、何してんだろ

って
思うだけでほっとする


あの時抱いた思いは
紛れもなく
恋　でした