「大人になればわかるだろう」

文法のワークの例文にこう書かれていた。



大人になったら何がわかるんだろ。


今の社会　とか　自分の子どもの大切さ　とか

こういうことは、いずれ知っておかなきゃいけないことだけど

そんな大人の世界に飲み込まれて

今を忘れることはないのかな。


今を失いたくない。

でも

大人にもなりたい。



僕って欲張りなのかな？

泣いたっていいよ。


いくつになっても


泣きたっかたらなけばいい。



泣くことはいいこと。悪いことじゃない。

鼻詰まってて匂いわかんない。


でも、君のぬくもりはわかる。

街灯の明かりで白い雪がピンクに染まった。


ゆらゆら舞う雪はまるで桜のようで　綺麗で



一人雪の中見とれていた。

ただ我武者羅に

ただひたすらに駆けていた。


君の元へ…

今日アイツに電話した。


「この番号は現在使われておりません」


いつものこと。



しらない女の人の声を聞きながら


用件を話した。



君が出るはずないのに


今日起こったこと、ずっと一人で話してた。



あぁ、アイツいないんだっけ。


話し終わって気付いた。



でもきっと、また電話してしまう。


今度は君が出るんじゃないかって、少しでも思ってしまうから。

愛こそ人生最大の武器。

ねぇ、そう思わない？

抱きしめてあげたかった。

でも

君に僕の手は届かないから、無理でした。

君にお別れお告げなきゃいけなくなった。


一枚の紙に綴った一言。



「さよなら」



もう一度会えるように願いこめて

一言だけ綴った。

丸刈りにした。

これがぼくの決意の証。