懐かしい景色が
温かい香りが

時代と共に消えていく



鍵をなくしても
隣の家で遊んでたのは

叱られても
泥棒なんか来なかったからだ


いつも100円しかない僕じゃ
小遣い貯める姉ちゃんに

トランプやってもかなわないのは

考えてみれば当たり前だ


夏休みの昼は
毎日ラーメンで
愚痴ばかり言ったけど

夏休みの僕の為に
パート先から帰って来て

作れるのはラーメンぐらいだ


今でも夏になれば
即席ラーメンが
一番美味しく感じるのは

考えてみれば当たり前だ




懐かしい景色が
温かい香りが

時代と共に消えていく



時代が変わっても
変わらないでいられるものは

もう
心しか残っていないから

もし
それが大切なものなら

大切にしたいと

僕は思った

異国の人が心を込めて
ごちそうを用意してくれた

その味がどうにも
口に合わない僕がいて

その気持ちに感謝する
幸せな僕もいた


それはまるで


仕事だからやってる僕と

仕事じゃなくても
やってる僕みたいで


物に溢れた豊かな暮らしと

僅かな物にも感謝ができる
豊かな心みたいだ


プレゼントの値段を受け取る僕と

プレゼントの気持を受け取る僕とも言えるし


誰かに愛してもらいたい僕と

誰かを愛してる僕でもあって




顔だけが笑ってる
ストレス社会に蔓延った

本音と建前とも言えた




単に
僕の体に備わった
味覚に合わないだけの
すごく些細な事だから


もっと大げさにしたら




体が死んだら死ぬ僕と

体が死んでも死なない僕だ



でも
それは単に

異国の人が作ってくれた
口に合わないごちそうが

嬉しかっただけのことだけど

きっとそれはそういう事だ



僕と僕は僕だけど
僕は僕を意識して

僕は僕を知ったんだ



異国の人が作ってくれた
口に合わないごちそうが

そんな事まで気付かせた


大げさだと
君が笑って言うのなら

単純だと
僕は君に笑って言うさ


おんなじように
僕も君も笑うから

それはそれでおんなじなのさ



だって

お店でお金を払うのは
それが口に合うからさ

その時はその時で

君と僕はおんなじように

美味しいねって笑うんだ


そこに大した違いはないさ



肯定と否定じゃない
だからあの世とこの世じゃない


笑うところが違うだけ
笑い方はおんなじだ

僕と僕は僕なんだ

君と君は君だから


あの世とこの世は
世の事さ



僕等は二極有用だ

どんな事を思って
生きていたのだろう？

どんな事を感じて
生きているのだろう？

どんな思いで
この絵は描かれたのだろう？

どんな気持ちを
この唄に込めたのだろう？





遠い昔の人達や

遠い場所の人達や

すぐ目の前にいる人や

壁にされた落書きや

誰かが綴った言葉とか

お腹が空いた猫だとか

春に開いた花だとか

僕を照らした太陽に


僕は想いを寄せてみる





人の考えている事なんて
分かる訳がない

動物の気持ちなんて
分かる訳がない

植物に心なんて
ある訳がない

太陽は何も
考えたりしていない


君がそう言ったのは
君が想いを寄せないからさ


どんな思いでいるのかは
それほど
分かりにくいものじゃない


泣いたり
笑ったり
怒ったり
好きになったり
淋しかったり
楽しかったり

誰にでも分かるから
それに想いを寄せるんだ

遠い昔の人達も
人を好きになったのさ

遠い場所の人達も
笑っていたら幸せだ



太陽は笑ってる

雨雲は泣いている


子供が楽しめる事と
大人が楽しめる事が違っても

楽しい事には
変わりがないのとおんなじさ





人の考えている事なんて
分からない？

そうじゃないよ

そこに想いを寄せるんだ

泣いているのか？
笑っているのか？
怒っているのか？

それが
誰でも分かり合えることなのは

誰も
一人で生きてないからさ


だから想いを寄せるのさ



辛いのも
幸せなのも

自分だけじゃないと言う意味は

僕達には
想いが寄せられるから



自分だけが

辛かったり
幸せだったりするのなら

想いを寄せてないからさ



人は誰も
一人で生きてはいないから

自分だけなんて
ひとつもないさ


それは
みんな持っているものさ


だからそこに
人は想いを寄せるんだ

最悪なのは
政治家へのワイロじゃない

神様へのワイロさ

腹が減れば
ほとんど忘れる

美味しければ
だいたい許す

眠くなれば
明日へ向かう

楽をして
お金持ちになれますように

そんなこと

叶えてくれる神様は
どうも嘘くさい


世界が平和でありますように

それならば

叶わなくても神様は
きっといるって思いたい


神様よりも

人の心の方が大切だ

信頼を
した人がいれば

必ず

された人もいる

なんて

そんな
数式みたいなもんじゃない



信頼は
されるもんじゃなく

するものさ


するものだから
裏切られたりしないんだ

されるものだけが
裏切られることがある


愛だっておんなじさ


されるものじゃなく

するものだ

少なからず
人はみんな馬鹿なんだ




本当馬鹿でさ
どうしようもないよ

なんて言って
笑い合ったりできるのは


馬鹿だけど生きている

馬鹿だから生きている

その証拠じゃないか


かっこつけるほど
完璧じゃないけど

失望するほど
無意味じゃないから


俺とお前は馬鹿同士

そうやって
笑い合えたのさ




生まれたことを
否定しないのは

うまく生きて行けないからさ



そうやって

馬鹿だけど馬鹿なりに
たまには笑って生きるのが
俺達人間なのさ





本当馬鹿でさ俺
まいったよ

人のことは言えねえよ
俺も馬鹿だし

そう言って
笑い合えるから

たまにだけど

海や空が綺麗に見えて

少しづつ
ゆっくりと

生きてることが実感できる


それは

少なからず
馬鹿な俺達だから

実感できることなのさ



馬鹿じゃなきゃ生まれてないさ


でもそれは

落ち込むような事じゃない

生きてる事の共感に
共に笑顔を交すこと


否定しないで
認め合おうとするのは

それが答えだからさ

ここに生まれて来た事が

有意義に生きるとは

時間を無駄にしない事じゃなく

時間に囚われない事だ

メロディーなら
楽譜に乗ってるけど

メロディーに乗るのは
心の方だ

ありがとうの言い方なら
習得できるけど

本当に感謝してるのは
心の方だ


自分らしくいる為の
練習なんかいらないさ


その証拠に

君を笑わせる為に僕は
考える事はあるけど

それで君が笑う時は
考えたりしなくていいのさ


感性だけは
努力であっちゃいけないんだ