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サエの日記

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プロフィール
詩人名 : サエ
詩人ID : 02190531
年 齢 : 32歳
性 別 : 女性

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あと少しだけ
2020/03/08(Sun)

思いを我慢しがちなくせに
すぐ大丈夫と言うくせに
どうしてこの思いは
こんなにしつこくまとわりつくの?

割り切ったとはとても言えない歪んだ関係
初恋の如く
否応なしに
切なさとやり切れなさはやってくるのに
初恋のように
素直に傷付けない

背徳や道徳なんて言葉を駆使して
理性を保つふりをして
孤独な夜を誤魔化しては
後ろで尻尾を振ったまま

こんなの恋でも愛でもない
そんな単純で美しい言葉は似つかわしくない
欲望や惰性や止まり木みたいな
心とは程遠いもの

ならどうして惹かれるの?
親子ほどの違いをいつも感じながら
包まれては安心して
求められては興奮して
いつも側に感じていたい
身体の繋がりとは別のところで
結ばれることを願っては
たったひと言で満たされる

賞味期限のある関係
ちょうどいい期間の火遊び
求めてはいけない人だったんだ
彼もわたしも
そんなこと
分かっていたのに


サエ

共同体
2020/03/19(Thu)

ちょっと不安だったんだ
連絡をとれない7日間
あなたはきっと平気だろうって
ちょうどよく
このまま自然に終わっていくのかなって

連絡を待ってた
さびしいと感じてた
わたしと同じ
ただそれが嬉しくて
あなたからの子どもみたいな
「かおがみたい」
ってメッセージが愛しくて

ぎゅっとして息をつく瞬間
頬を合わせて体温を感じる
名前を呼んで確かめ合う
自惚れでも何でもいい
互いに互いが必要だって

暗闇でもメガネがなくても
笑顔が溢れるのが分かる
五感をフルにして
ただただ抱きしめ合うだけで
この世の幸せを独り占めした気分になる

わたしは今夜ひとりじゃない

サエ

カウントダウン
2020/03/24(Tue)

昨夜の夢を思い出す
数センチ先のあなた
例外なく夢中な時間

1分が1時間にはならないだろうか…
まっくらななかに逃げ込んだふたりは
高速のヘッドライトに照らされては
朝を迎えそうな夜に離れた
心は穏やかだった

あなたの心まで欲しい
つま先から頭の先髪一本まで欲しい
今夜の雨みたいな
押し寄せる洪水みたいな
こんなにも強い感情が
わたしにもあった

この男が欲しいと心底思った
繋がっていたい
いられないから余計に願う

あなたを失うまで
あと10日

サエ

I love
2020/03/25(Wed)

あなたに会える気がしていた
淡い期待を振り払って
おやすみとメッセージをあげた
あなたがもう眠っていてくれたらと
ぐっすり眠れているようにと願った

前触れなく震える携帯は
幸せを運んできた

たわいない会話のなか
探り合うように
互いの思いをこぼし合う
声が聞けたなら
もう会いたいにきまってる

ぴったりと繋ぐ掌が幸せのかたち
会いたかったと小さく漏らしたあなたに
意地悪なわたしは聞き返す
取り消したりなんてさせない
わたしの方が会いたかったもの

素直なからだ、貪欲なふたりは
互いを呼んでは鳴くの繰り返し
飽きずに確かめ合うばかり
残された僅かな時間が
まるでスパイスみたく
わたし達を刺激していた

いつになくわたしを呼ぶあなたが
いつになく愛しくて仕方なくて
思わず愛してるだなんて口走りそうだった瞬間
あなたはわたしに好きだと言った
何度も言った繰り返し
切ない眼差しでわたしを見上げて
吐息のまじった愛してるをくれた何度も

素直な心、不器用なふたりは
求め合っては問いかける
傷つきながら救われる
あなたに愛してると言われたとき
暗闇でよかったとしみじみ感じた
こみ上げては溢れそうな涙を
見せずにすむから

帰り道、わたしの大切な至福の刻を
愛し合った刻と言い放ったあなた
愛されてるだなんて勘違いも甚だしいと
これまで何度自分を戒めただろう

何度も言わないと照れるあなたも
強く握った掌であれから何度も
言ってくれてた
掌から愛してるって

サエ

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