揺れる木の葉の囁きに僕はフラフラと腰を預けた大木は逃げようとはしない木漏れ日に濡れた身体遠くの入道雲を見つめる陽だまりの夢を見たい鈍くなる瞬きで誰かにお願いした傍らの草が重なり笑う誰に向けてなのか関心が向く前に目蓋の裏から掻き出した空想風に髪を撫でられてももう指一本動かせない。
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