詩人:七緒 | [投票][編集] |
ああ行かなくちゃ 影が揺れる
やり直そうと思ってもきっと
僕は僕の幼さを忘れる
夢の中で君が言った一言が まるで本心のように思える
僕は強くはなれなかったみたいだ
君は今どう思ってるの
傘が無いからここにいるの
私ずっとここにいるの
意地を張るのはいつも私だった
優しいのはいつもあなただった
声が聞きたくなったとき 頬に触れたくなったとき
ここにあなたがいなかったら ここにあなたがいなかったら
私はどうやって生きていけばいいの
雨が止まない 僕たちに降る雨が
雨は止まない 私たちを冷やしていく
さようなら 会えなくなるね
こんなに好きだったことを きっといつか 忘れてしまうね
怖いのは それだけ
悲しいのは それだけ
ああ 行かなくちゃ
影が揺れている
詩人:七緒 | [投票][編集] |
脳天貫くような恋だったかも
あなた以上はいないかも
でも 明日になったら
私また違う人をもっと好きになるかも
約束なんてしないでおこうよ
あなただってそうよ 私だってそうよ
でも今日はね
私 あなたのために死んだっていいと思うのよ
詩人:七緒 | [投票][編集] |
いつも通る公園の横
乾いた笑い声の君と帰り道
まだ空は明るいのに
あの曲がり角で君と別れれば今日が終わるような気がした
ねえ 大事なものをいくつ持ってるの
どうしても前を向けない夜 君を救ったのは何 守ったのは誰
困らせてしまうだろうな 怖がらせるかもしれないな
石ころ蹴って言葉を飲み込んだ
君の靴にぶつかって立ち止まる
好きだよって 本当はあの時言いたかったの
私の全部を あげたかったの
長かった髪を思い切り短く切って
別の人になれたらいいのにね
泣きじゃくる友達の背中
いつも強い子だった彼女の
覚悟がほどけていく音が聞こえる
いつか私たちがもっと大きな恋をしたとしても
忘れずにいたいこと たくさんあるよ
今はただ泣いて
思いきり泣いて
小さく手を振り見送った
17歳のすべてだった 私たちの恋へ
詩人:七緒 | [投票][編集] |
誰にも見えない暗闇で
手を繋ぎましょう
二人にしかわからない言葉で
気持ちを伝えて
あなたが私を忘れたら
私は無くなってしまうから
出来るだけ覚えていて
出来るだけ抱き締めて
幸せかどうかなんて わからなくても
今この瞬間 私を見ていてね
あなたの事を忘れたら
私は無くなってしまうから
今夜は手を繋いで
朝が来るまで離さないで
こうしていると ひとつになって産まれてきたみたいだねって笑った
幸せかどうかなんて わからないけど
今この瞬間 ふたりでいようよ
ああ 1秒でもいい
朝が来るのが遅ければいい
私の名前を 覚えていて
別の夜が来ても 忘れないで
詩人:七緒 | [投票][編集] |
私が生まれた小さな町のこと
あなたに話したことがあったかしら
いいの 悲しくない
東京はあまり雪が降らなくて
なんだかつまらないと思っていたもの
すべき姿勢を理解しても
続けることは難しいねって
あなたが言ってた夜のこと
ぼんやりした頭で思い出す
憧れと後悔と不安と愛しさ
私の中ではそういうものたちが
入り混じってよくわからなくなっていて
もう上手く伝えることはできないの
私の気持ちを歌にしないで
だって泣いてしまうから
誰かのために生きたりしないで
だってその人は私じゃないから
ここは東京
あなたのいる街だった
詩人:七緒 | [投票][編集] |
どうしてわかってくれないの、と声を荒げた君も
だけどもうどうしようもないことだと本当はわかっていたんだろう
何もかも平気なような顔をして
日々を過ごすのは難しくはなく
やさしさと無邪気さの細い針で
少しだけ胸を痛めながら
だって女っていつもそうだろ
愚痴を言い合う居酒屋で
自分の言葉だけが生ぬるく響くようだ
忘れないでどこにも行かないで
本当は腹の底でもがきながら
だってこんなに好きだった
いつからこんなに苦しかった
もっといい奴いるよって
最後の最後に傷付けた
溢れてくる言葉はどれも
僕たちを救わないだろう
やさしさと無邪気さの細い針で
君の胸が痛まぬように
あの頃の僕が僕に言う
なぜ抱きしめて守らない
君の涙と溜め息が消える街
たった4つの季節を
繰り返していくその中で
いつか会えたなら
笑顔が見れたなら
身勝手にそんなことばかり 考えている
詩人:七緒 | [投票][編集] |
「大丈夫」が口癖の君を
いつかそこから連れ出してあげたかった
チョコレートとか花束とか
君の好きなものだけ集めた世界に
君の正しさが正義じゃないのなら
そんな世界なくなったっていいや
もう会えないのに
また会えるような顔をする
また会えるのに
もう会えないような気持ちになる
私たちはみんな不器用だから
いつも選択を間違えてしまうよね
君がいなくても
私はどうにか生きていけてしまうから
きっと君も
私がいない日々を
なんてことない顔で暮らしていくだろう
時は過ぎる
上手くやれる
忘れたふりをして
何でもないふりをして
でも
君の事が好きだよ
本当に好きだよ
ああ うまく言えないことばかり
ねえ 忘れたくないことばかり
詩人:七緒 | [投票][編集] |
薄青い夕暮れ
ヴィンテージ・ジャケット
壁のポスターと 錆びた鍵
相容れない私達の
言葉のないこの部屋
ゆるやかに明るいカーテンは
ねえ 不似合いね
わかりにくい 愛の示し方だったり
見つけづらい 心の影を
少しずつ間違えたなら
仕方のないこと
変わることも 変わらないことも
きっと難しいね
あなたはそう言って
私もそれを受け止めて
恋の終わりなど
こんなものだと
嘯いて笑った
夕焼けのオレンジが
閉めきった窓を越えて
ジンも要らない
言葉も要らない
かなしいほど
こんなに心が解るのに
さよならなんて
言葉を投げ捨てること
私達は 上手くやれはしないだろう
愛を語ることも出来ない
不器用に歩いていく
ノクターンは 要らない
こんな別れには
変わることも
変わらないことも
きっと難しいんだ
息が止まるほどかなしい言葉に
私は頷いて
恋の終わりなど
こんなものだと
嘯いて笑った
詩人:七緒 | [投票][編集] |
曇った空にさよならが言えない
君の息づかいだけあればもう
終わらない夜でいいと思った雨の日
ベイビー 恋なんてものに
振り回されるほど君は愚かじゃないんだね
緩い袖 青い時間
左胸に誓わない 愛が冗談めいてる
君が笑うのを 確認して眠ったのは
眠ったのは
きっと僕が 子供だったからだ
同じ夜を過ごしても
同じ朝を迎えても
例えば僕らが 一つだったとしても
適わない場所にいる
叶わない夢に泣く
どんな気持ちで言えばいい
ふたり別れを待ってる
どんな愛し方をしただろうか
そんなこと思い出してる
ベイビー 恋なんてものに
振り回される君じゃないから
白い夢 君の香り
左胸に誓えない 愛が冗談めいてる
君が笑うのを
確認して眠ったのは
眠ったのは
すべて惑わす
ゼラニウムの香りと
詩人:七緒 | [投票][編集] |
わかってる 煙草は消して行くから
例えばこんな場面に
言葉なんかが必要なら
今すぐにでも君に夢の話をしただろうな
君の笑顔を覚えている
うんと昔から知ってるようで
淋しさを拭ってしまえば
何もかもを忘れるけれど
人を愛して初めて知ることが
僕らには多過ぎた そうだろ
世界は歩き
また始まる
あの日
髪に通す指に恋をした
丁度結わく前 息をひとつ はいた後
わかってる
何も残さず行くから
例えばこんな場面に
言葉なんかが必要なら
何度でも君に
愛の続きを 話したのに