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しゅんすけの部屋  〜 新着順表示 〜


[359] 秋雨
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あなたが

少し口角を上げただけで

セピア色の世界が終わりを告げる

傘の中で

水色に光るその瞳は

幾何学的な線形を辿って何かを捉える

その導線から零れる滴を受益する虫のように

僕はそれを辿り

あなたと同じ感動を得ようとする

そうして雨空の無機質な情事が成立した時

無言のまま僕らは

気の抜けた笑顔を交わしあう

「雨の日もいいもんだね」

あなたがそう最後に呟くことで

僕たちの「いつも」が完成するのだ

そんな秋が

僕はいつも待ち遠しい

2009/09/09 (Wed)

[358] 残暑お見舞い申し上げます
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青空に輝く太陽が一つ

透かした左手には

薬指に日焼けの跡

まだ夏の面影を残す一陣の風が

黄色くなり始めた木の葉を揺らした

さぁ前を向こう

滲んだ景色を

空っぽの右手で綺麗に拭き取って

もう一度

真っ青な空におはようを告げた

2009/09/09 (Wed)

[357] ええねん
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日常にやさしさなんかいらん

それでも

どうせ時間は過ぎてくから


日常に救いなんていらん

だって

結局自力で這い上がるしかない



意地張って歯食いしばって

細い糸が切れないように



ねぇ

こんなよわっちい俺だから

こんなくそつまんねぇ俺だから


ひとりでこそこそ涙ながして

強いふりして


それでも明日に行くために


あなたの強さを

ちょっとだけ貸してください

2009/09/06 (Sun)

[356] ぼーいずびぃ
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ストイックな妄想と

スタートレックな価値観が

二次元の可能性を解き放つ

前人未到の皮算用に

解読不能の独り言

寝言は寝て言えてやんでぇ

そろそろ夏もさようなら

銀週の始まりは血の味がした


少年よ

野望を抱け

2009/09/05 (Sat)

[355] 日曜日
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正しいと思うことだけやったら

隣のあの子が泣いていた

間違っていると思うことをやったら

目の前のあの子が笑った

錆び付いて軋む正義に

泥だらけのぬくもりを

仕方なく笑う悪意に

最上級の優しさを


世界が平和にならないのは

あなたが笑顔にならないからだと

どうか気付いて欲しい


思った事をうち明けたら

泣いてたあの子は笑ってくれた

2009/09/05 (Sat)

[354] スタートライン
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やるべき事はやっています

人並みには

自分の限界なんかしりません

そこまでやってないから

もちろん

人間は産まれながらに平等ではないと思うし

死ぬまでにそれを埋められるもんでもないと決めてます

勝手に

試した事はありません

だって怖いから

なにが?

負けるのが

うん

すげぇ怖い

たぶん

誰かには勝ってると思っているから余計

負けるのが怖いです

情けないです

全力のつもりでやり終えた後に

言い訳できる分のブレーキをかけてた自分に気づいた時が

どうしようもなく情けないです

カッコ悪い自分をまず認めようと思います

うん

だから

ここが僕のスタートライン

2009/08/28 (Fri)

[353] 脱兎
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パフォーマンスもなおざりで

伝染病よりタチ悪い

不退転なる覚悟など

口先二寸の茶飯事


もう一回だと言うのなら

どうにも態度が気に喰わぬ

相談しよう

そうしよう

このままでいいはずがない

このままで逝けるはずがない

相談しよう

そうしよう

正しいかどうかしらねぇが

それでも時は過ぎていく

時は来たりて

鐘は鳴る

もう一度だけ言ってみる

どうにも態度が気に喰わねぇ

2009/08/22 (Sat)

[352] 8月の憂鬱
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窓の外を何気なく眺めた

影を境に地面を絨毯爆撃する陽の光

空は今日も涼しげな色合いで

馬鹿な人間を欺こうと狙っている

そしてこっそり天気予報だけが

彼らの真実を教えてくれる

人造の冷風に甘えた人間は

それを実感する事なく恐怖に打ち震える

なのにどうして

この窓から

緑の葉が煌めきながら揺れるのを見ると

海面が虹色を放ちながら流れるのを見ると

私は靴を履き

今もまだ続く太陽の攻撃に曝されようとしてしまうのか

別に夏が好きな訳じゃない

ただ

ただ

胸が踊るだけ

それがどうしても

止められない

2009/08/19 (Wed)

[351] 陰陽夜話
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今日は少し

タオルケット無しで寝るには肌寒い

夏のくそ暑い夜の一時休戦か

それとも今読んでる都市伝説のサイトのせいか

なんか妙なもんだ

幽霊とか呪いとか

頭では信じてないんだけど

一人だと不安になる

瞼の裏に広がる闇にさえ

一瞬躊躇してしまう

人の悪意や闇

恐怖や妄想

そういうモノが

人の心に与える影響


誰かが言った

「あんたの言葉は人を殺せる」


窓の外の真っ暗闇から
在るはずもない視線を感じる今なら

少しだけわかる気がするよ

2009/08/18 (Tue)

[350] 1TR RPT
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第九サイズの盤面で

鏡としての利用価値を失った光が

淫らに乱反射を始める


生きとし生けるものすべてに

月明かりよりもわずかな熱を届けよう


萌える緑の蠢く響きより心地好い

荒れ狂う海の砕ける潮より激しい

そんな光を


優しさの意味や

悲しみの昇華を

私たちは共有する

同じ時間を

同じ言葉を

同じ感情を

私たちは共有する


妖しく光るその時間を

すべての人に届けよう

2009/08/10 (Mon)
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