詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
二十三時の謝肉祭
選り取り見取りの小さな火種
裏切りの火に触りたい
今更負けなんて怖くないから
五臓六腑に染み渡る
背徳の掟をジョッキで呑み干した
欲望まみれのビール樽
今ごろ誠実になんてできゃぁしねんだ
柘榴の果実に触れてみた
あの頃の香りに出会える気がして
萎びた魚の香りみたい
思い出は思い出のままにして
「あんた、大人になったね」
残念そうな笑顔がやけに誇らしくて
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よくできた物語のような現実に酔いしれて
前向きな明日と自堕落な未来を区別してしまう
時が残酷などという甚だ傍迷惑な被害妄想に捕らわれて
タイムマシンの空想を夢だと豪語する
恋愛だとか親子愛だとか
そんなものですら科学で蹴りをつけちまう時代に
錯誤と言うよりむしろ、錯乱に近いその観念
安心しろ
当たり前に過ぎていくのはあなたの毎日だけ
思い出の一ページを永遠に覚えておくほどみんな暇じゃない
たった三万日程度の人生に昨日と同じ今日が来てたまるか
だから俺は楽しいんだよ
きっと今日もなんかが変わるから
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白と黒の間の色が
透明な入れ物を満たした
右も左も分からぬ者が
まっすぐ進めと泣き叫んだ
価値など無い
価値など無いのだ
童話から産まれた悲劇が
朝の静けさを引き裂いた
海底に眠る太古の竜が
3センチの生き物だと知った
真実などない
真実などないのだ
ここに在るすべての物はきっと真実なのだろう
だから、受け入れてなんかやるもんか
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普遍という観念が何故あるのか?
普通が好物の僕たちは
血液型の中に性格を方向付ける要素まで見いだして
統計学に未来まで託して
退化したその足は、腐り落ちたその足は
一体誰が拾うのだろう?
口に出した瞬間に意味を失う言葉が確かにあるとして
それでも僕らは
わかったつもりでぶつかり合って
傷を舐め合って
記号化された感情を、弱さを誇ってしまった心を
どう飼い慣らして行けばいいのだろう?
空白に存在を感じるといったあなたには
僕は一体、何に見えますか?
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何故産まれ何故死ぬのか?ある種人生の命題に対し、一昔前の私なら、細胞がどうの化学反応がどうのと曰った挙げ句、意味は無いと、切り捨てる処でせう。
でも今ならこう言います。
その意味を探し求め、この世に往生する事こそが、人生の意味なのではないでせうか?
と
表面上だけでも繕えるようになりました。
意味なんかねぇよ。
とはけして言いません。
何故恋をするのか?何故悲しみが産まれるのか?
ここでも快、不快の感情転嫁などとは口が裂けても言いません。
人は一人では生きていけないから、生まれた時に、お母さんがプレゼントしてくれたんだよ。
とでもいいませう。
脳の順応性なんてお首にも出しません。
ただ最近は袖丈の長い着物を着ける事が増えました。
何故かって?
鳥肌たつのを隠すためです。
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悩む、というのはどういう状態だろう?
いや、悩みがないわけじゃないが。
人は沢山の情報の中からメリットとデメリットを量りにかけて、一番メリットの大きい事を選び行動する。
うん。合理的だ。
つまりは損得なのだ。
でもメリットにも質があって、それは同じ量りにはかけられないことがしばしばある。
その競合で、迷うわけだ。
何かを欲し、取捨選択に迷う。
これは悩みの一つの形だろう。割とオーソドックスな。
取り敢えずこれを解決しよう。
意味はないが。
ん。簡単じゃん。
欲を棄てればいい。うん。楽勝。
じゃぁどうやったら欲が棄てられるか?
うん。
また悩むわけだ。
人間て悩みの尽きない生き物ですね。
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偽物の蜜月
売り物の粘膜
本物の涙
もう少しだけ
僕が優しかったなら
決められたセリフ
陰のある笑顔
本当の愛
制限時間は
君が嘘に気づくまで
気づかないフリをやめるまで
永遠の夜
完璧な愛
後ろ姿の
嘘と涙よ
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裂け目から見えるマリオネット
短い糸が切れなくて
二度目の秋も
あるとおもいます
それはぶっ飛んだ妄想ですが
オタク文明も教科書に載せなきゃね
マリオネットの友達は
脳味噌が欲しい案山子と勇気のないライオン
そう
敵はフック船長の左手を食べたワニ
それから獅子身中の千利休の猛攻もかわしながら
もう進むしかないんです
背負わされた針の山は
とっくに千本越えたけど
もう進むしかないんです
さぁ
このチキンレース
勝つのは一体誰なのか?