詩人:鰐句 蘭丸 | [投票][編集] |
二十歳の誕生日おめでとう
お前には何故か母親は居ないが
この日が来るのを俺は
お前が生まれる前から待っていた
親ってなんだろな
子供のため
自分の分身のため
失う
お前も失ってきたな
俺のせいだ
でも
なんとかこの日に漕ぎ着けた
嬉しいぞ
離れてはいるが
そして 生きているかどうかわからないが
お前のお母さんも祝ってくれているはずだ
きっとそうだ
おめでとう
ありがとう
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誰も止められない
止まるものか
俺を誰だと思ってる
お前の大将だ
お山の大将だ
五月蝿いぞガキども
破壊するぞ
俺を何だと思ってる
お前らの神だ
お国の上だ
退け
跪け
破壊するぞ
いいか俺が死ぬ時はお前らも死ぬ
お前らが死んでも俺は逃げる
クソどもが
戦争を知らん愚か者が
俺に指図をするな
俺が戦争知らないとでも思ってるのか
無知が
俺はそんな事には興味無いんだよ
俺は俺のやりたいようにやるんだ
口出しするなカスが
よし
良い兵器が出来たな
やるぞ
我が将軍家の為に全世界を灰にするぞ
俺の生き残りを賭けた
挑戦だ
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小学5年生の頃引っ越した先の小学校の同じクラスの女の子の夢を見た
正しくはその女の子の現在の彼女と出会う夢だった
最後に会ったのは26年前だが
その頃はお互い22、3歳
彼女は東京で劇団に在籍して役を獲得しては各地の公演に出演していた。
一度だけ彼女の出演する舞台を観た
ショックだった
舞台の上の彼女は輝いて
目に目蓋に脳裏に焼きついて
何年も俺の中に住んでいた
俺と彼女は付き合ってる訳ではなく
文通相手だった
わずか一年ほどしか居なかった小学校の同級生だった彼女はいわゆる優等生
勉強もできて運動もそつなくこなし
副学級委員長だった
たった1年間だけ同級生だった俺に転校してきてまた転校していった先の俺にクラスを取りまとめて手紙をよこしてくれた
正直、転校生の俺は虐めの的だった。
生徒からも先生からもその頃子供なりに世の中ってなんて酷いんだ、怨んでやる…
なんにも出来なかったけど、その頃の悔しさは大人になるにつれの強さ根性みたいのに変わっていった
クラスのみんなが手紙くれたのはそれきりだったが、彼女は進んで俺を文通相手に選んでくれた。
あからさまに慰めみたいな同情のようなものだとも思いながら
お互い成人するまで文通は途切れながらも続いた
俺は叶わないと思いながら彼女に恋していた
無様な劣等生の無様な文通相手への恋
26年前、東京に住む彼女に一度だけ会った
劇団の事務所が入っているビルのエレベーター前で
ほんの数分今では覚えてもいない
そんな事 おしゃべりとも言えない会話をして
彼女は忙しそうにエレベーターで事務所へ消えていった
そのひとコマを写真に収めた
今もアルバムに綴じてるはずだ
夢にもどるが
相変わらず可愛げのある優しい顔立ち
少しやつれていた
俺の夢の中の彼女は重い病気を患っていた
歳の離れた年配の男性 彼女の夫なのか
別れ際 その男性から彼女の生命が永くないことを聞いた
別れの言葉を交わして背中を向けて歩いて行く彼女は泣いていた
俺は夢の中
彼女を求めてさまよった
彼女には夫があるのに
さまよっている最中に目が覚めた
Facebookで彼女を探した
元気そうだった
それでよかった
よかった
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平気で距離を見誤り道路横切る眼鏡の女
もちろん謝りはしない
追いかけて文句を言いたいが車の往来
NO WAY
何がそうさせた
雨がみぞれに変わりかけた気象のせいか
俺が風邪をひいて着膨れした不審なマスクマンなせいか
おい やっぱ眼鏡女 オマエの見誤りのせいに違いない
サイドウィンドウと眼鏡は曇ってなかった
なんだなぜだ
ああ 腹立つな
理由を見つけよう
むかっ腹をなだめる為に
とりあえず錯覚
その死角に居合わせてしまった
そうしよう
妄想で間に合わず横っ腹に突っ込んで殺したことにしよう
気を付けつけろよ
よかったな
俺が着膨れした妄想マスクマンで
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失った今はなんだろう
キレイな夕日を見たあとに訪れる暗闇
君の笑顔(かお)と笑い声(こえ)は
年月が経っても記憶から消えない
幸せと思ってたのは俺だけだった?
俺は君を愛しながら傷つけていたんだね
今日みたいな晴れているのに
雪が風に舞いあげられる日に
君と別れた日を思い出すよ
車から降りた君は仕事に出かける俺を見送る時と同じようにバイバイの手を振る
ドアガラスの向こうの君の唇は何か呟いていた
聞こえはしなかったけど分かってる
「愛してるからね」
なんで
なんで
なんで
お互いに愛してるのに
別れたんだろう
愛してるのに傷つけて憎んだ
君が置いていったあの時三歳だった息子は今年
成人式を迎えたよ
君は今
どこで
どうしてる
幸せでいてくれますように
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誰だ
俺を不幸と言うのは
こんなに満たされているのに
誰だ
俺を無能と呼ぶのは
オマエ等より秀でているのは計らずとも明解
どこに疑問があるのですか?
まず
あなたの胸の内から聞きましょう
そんな顔しないでください
バレますよ
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ただの友だち
知人程度の女の子が
飲みかけの缶入り紅茶「飲む?」
俺「おお、ありがとう」
飲み干すまでも無く、少し飲んでまた残りを手渡す
ソレをソイツまた飲む
じゃあな
つって別れてから
もう
俺もアイツも
どっかに落ちてる
その先の物語りも知らずに