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ジョーブの部屋


[254] 統合失調症の私の事件
詩人:ジョーブ [投票][得票][編集]

幻想を生きてきた時は、なんにも心配はいらなかった

置き去(ざ)りしの本が棚にある様に、そこにちゃんとあるじゃないか

幻想に気付くのに、時間と通院とあの人が必要だったと、後(のち)に気付いた

置き去りし本をもう一度読んでみよう

風が吹き流れる時間がある中で、気付いた事は本当の夢だったんだなと、幻想がと

置き去りし本はテーブルの上で文字を消していって、開けば開くほど消えてゆく

夢は夢でもない。思い描く様な夢でもない、語られた声は目障(めざわ)りだった

ほら、やっぱりない。何もかもないような話の本だ

声がしたから、噂話(うわさばなし)とは違うけれど、世界が自分の頭の中にあった。本当に

窓から照らす光が本棚から私へと照らす時

あれもこれも幻想だったと気付き、そんな自分が今は病だと知り、一時(いっとき)病(や)んだ心だが

口が開いていて目を細めるだけだった

理解することができた。それは声がすることは病(やまい)であり、声は真実を語っていないとわかったからだ

私は静かにその本を閉じ、テーブルの上に置いたまま

通院した事がよかった。また、あの人に会えた事がよかった。ありがとう

右手の握りこぶしを胸にあて、貴女に祈った

そこには感謝があったからだ

2012/09/02 (Sun)

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