詩人:ジョーブ | [投票][得票][編集] |
ドックン、ドックン、ドックン。
幻想的な草原にいたんだ。
辺りは緑の大地で眩しい光りのグリーンが揺れていて、
そこに立つ僕。
瞳を細目させたのがその大地、グリーン。
そこは、僕にはなんだか白ぽっく眩(まぶ)しく映(うつ)るが、優しい。
その場所の視覚からは、心は何かを拾(ひろ)い、静かになった。
遊牧民が通るよほら知らない顔だ。
僕を避けようとも会話をしようともしないで、
ただ足元を見ては前を向き歩く遊牧民が、逞(たくま)しい。
誰かの声がここの遊牧民の事を言っている。
「気付(きづ)いた」
「誰、」声だけが聞こえたんだ。
それは男の子、女の人。
歩き去る後ろ姿の遊牧民は、地平線に見える太陽に向かい歩いて行く、ずっと...。
社会の中で疲れた心と体は、空回りをしない様な場所だった。
幼き日の自分は、
「ねぇ、いつ来たか覚えている?」と後ろに男の子。
裾(すそ)を引っ張るんだ。
「君があそこで夢をみていたから、僕が未来が見えていたんだよ」
立ち止まった僕と男の子がいた。
風が吹き、頬(ほほ)を寂しくさせた。
男の子はしばらくすると、両手を目に当て泣いていた。
「あっそっか」
思い出したよあの日の僕を、僕が言ったんだよね。
「君は僕でしょ」
男の子が居る。そして僕がいて、未来はあったんだ。
しばらくして目を開けた、僕はベットの上にいたんだ。