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ジョーブの部屋


[272] 1818、戦争。
詩人:ジョーブ [投票][編集]

戦火の中には涙がみえずに、怒りよりも不安が渦巻いていた。

足は走るよりも無意識に敵をさがす、


飛来した瓦礫にうもれている足元なんて気にしない、

ただただ人間をさがしていた。

見たら撃つ、そう脳がもう気付いていたんだ。

花はない水もない食糧なんてない、神はいない。

覚えているよ。太陽が消え月が照らすんだと、静かに敵を狙えと言う。

口からは唾液が知らず知らずに失われ、声が出せないと一瞬に呼吸が小さくなる。

一呼吸(ひとこきゅう)の合間がない、『父と母よ』と叫びよぎるのは、自分の死を自覚したからなのか、銃口に瞳がゆく、

1、2、3、心の中で前へと進むタイミングは友を願う。どうか死なないでくれ、我が友よ守りたまえ。

最後に覚えている事は、小さな視覚が妻と子の面影を見せたこと、

私の墓は静かな場所にしてあるみたいだ。

2012/11/07 (Wed)

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