詩人:ならか | [投票][編集] |
「怖い夢をみたの」といい
僕にしがみついてきた
君の髪の匂いが忘れられない
「寒いよ」と
酷く冷えた手を
僕の頬にひっつけてケラケラ笑う
あの声が忘れられない
「おいで」と
手を広げ僕を抱き寄せる
あの温もりが忘れられない
ひとつ、ひとつ
思い出が愛しすぎて
胸を締め付ける
この痛みさえも
愛しいから
忘れたくない
忘れられない
詩人:ならか | [投票][編集] |
温もりを知ってしまったから
人は愛にすがる
うまい飯の味を知ってしまったのに
まずい飯なんか食えるか
ああ貪欲、ドンヨク…
こんなにキリがないなら
知らぬほうがよかった
無知のままがよかった
あたしのぽっかりあいた心
誰か早く埋めてくれないか?
寒くてたまらない
溜まりつづけるのは欲だけだろ?
…なんて
独りに酔って愉しんでいたり
歪んでる 歪んでる
それも貪欲
詩人:ならか | [投票][編集] |
私はどうやら
あなたのことが好きなようです
私はもっとあなたのことが知りたいのですが
実行に移せません
正直あなたも
私になんらかの好意がないと
私から近づけないんです
失恋が怖いです
嫌われるのが怖いんです
友達に戻れなくなるのが
怖いんです
こんな片思いなんて辛いだけです
でも
自分の想いが叶ったとき
あなたも私を好きになったとき
そんな奇跡が胸を締め付けるから
好きは止められないんです
私のことを、
好きになってくれませんか?
詩人:ならか | [投票][編集] |
染色体の並びによって女に生まれたあたしは
仕方がない、自分の性を受け入れて生きるしかない
自分が選んだんじゃない、
生かされているのだ
狭い狭い檻の中で精一杯もがいてみせよう
染色体の並びは変えることはできない
変えられない敷居の中で
私は何を残す?
何をやりたい?
何を掴む?
遺伝子は決まっているが
環境によって人は変わっていく
遺伝子は不変なものだけど
環境は変わっていく
自分は女のままだけど
自分は変わっていけるのだ
いくらよい遺伝子で形成されても
環境変化に順応しないと
君はいつまでもシーラカンスのままだよ
ATCGの並びに意味がないわけじゃないけど
ATCGの並びと内定は関係ない
自分が頑張らなくては意味がないので
さあ クズよ抗ってみせろ
詩人:ならか | [投票][編集] |
自己嫌悪はもういい
自分を好きになりたい
けどこんな情けない私
どうしようもない私なんか
好きになれないの
下ばかりむいてないで
みんなの前でヘラヘラしないで
泣いてばっかりいないで
頑張れ自分
頑張れ自分
本当は自分で自分を誇りに思うって
自信があるって
胸を張って歩きたいよ
詩人:ならか | [投票][編集] |
あなたに会うたび自分の弱さを思い知る
だから強くなりたい
もうこんな思いはこりごりだ
何も感じたくない
「誰かに頼りたい」
「誰かに構って欲しい」
「誰かに縋りたい」
そんな風に考える自分が大嫌いだ
誰にも頼りたくない
一人で生きていきたい
後悔はないけど
裏切られるのも
突き放されるのも
もう嫌だ
できればもう辛い思いはしたくない
強くなりたい
平気になりたい
私ばっかり嫌だ
詩人:ならか | [投票][編集] |
このニワトリたちは
食べるために
あんたら消費者のために
そういう品種に改良されて
生み出されて
太らされて
殺されて
スーパーに並んでるのに
畜産なんて残酷だよ
精子無理矢理取るわ
孕まさせられるわ
ホルモン注射で発情時期ずらされるわ
ケツに手突っ込まれるわ
耳に穴空けられるわ
生まれて30分後には母から引き離されるわ
角焼かれるわ
変な機械の中で一生過ごさなきゃいけないわ
クチバシ切られるわ
無理矢理太らされるわ
悪質な環境下に置かれるわ
病気が発生したら殺されるわ
狭いケージに無理矢理入れさせられ一生過ごさなきゃいけないやら
犠牲の上で成り立ってる
あなたが思うほどすごい量の犠牲
詩人:ならか | [投票][編集] |
よくあなたはいうよね
君は強いから…とか
僕は弱いから…とか
人の気持ちに
強いとか
弱いとか
関係ない
気持ちのもちよう
ようは隠すか
隠さないか
傷付くのは傷付く
傷付かないフリだってできる
隠すことだってできる
人のいないところで泣けばいい
あぁそうだ
あなたの前では笑ってあげる
あなたが罪悪感感じないように
あぁもう大丈夫なんだって
マヌケなあなたがわかるように
そして私は心の中でも笑うんだ
バカらしいって
なんにもわかってない
あなたになんか理解してほしくない
知る資格なんかない
私がどれだけ
弱くて
強がりで
泣き虫で
寂しがりやで
脆いなんて
あなたが知ったところで
なんにもならないんだもの
叶わないならいらない
こんな気持ちはやく忘れてしまいたい
さあ今日も笑ってあげよう
あははははは
詩人:ならか | [投票][編集] |
強がるなよ、と
頭を撫でる手に救われた
しかしこの手は
あの
暖かい居場所をつくってくれた人の手じゃない
あの人じゃなきゃ駄目なんだ
そう
わかっている
月日が経てば経つほど
実感する
痛いほどわかってのに
まだ堕ちるか?
だって
もう届かない
抗いようがないんだもの
寂しさを穴埋めするために
差し出すのは己の身体
あほらしい
わかっているのに
温もりには勝てなくて
あぁ
崩れてく
詩人:ならか | [投票][編集] |
あ
あぁ
ああああぁ
ぽつりぽつり
突き放せる?
情?
飽きた?
時間?
ああぁ
ひとり
突き放された
ひとり
ああ
やっとわかった
あのうたのいみ
しかしおそい
もう
終わった