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育夢の部屋


[6] 哀しい嘘…
詩人:育夢 [投票][編集]

君に初めて逢った日 君の目を見て思ったんだ 何故君はそんなにも哀しい目をしているのかと けれどその意味を君に聞く事は出来なかったんだ 聞かなくても分かっていたから 聞くのが怖かったんだ 毎日のように逢っているのに君の哀しい目はそのままだった 一緒に笑っているのに君だけは哀しい目のまま無理に笑ってた その哀しみから救いたくて 一緒に居る事を決めた あれから一年が過ぎたのに君の哀しい目はあの日のまま変わらない 新しい命が産まれて又新しい命が産まれるのに君はあの日心を閉ざしてしまったんだね 私と子供と居ても君はまだ忘れられないんだね 君が本当に大切なもの 分かりたくなかった 知りたくなかった 君が心を閉ざし哀しみの中生きるなら 大切なものを何故手放したの 君は愚か者だよ 愛していて子供と離れたくなかったのなら別れなければ良かったんだ 新しく産まれてくる命とすでに産まれた命の傍に居れば良かったんだ 別れたくなかったのなら別れなければ良かったんだ 君と出逢ったのは君が離婚した後だった 君は新しい生活の中で哀しみに暮れている なら元の生活に戻りなさい 哀しみが消えるから 哀しい嘘を君にあげる 君を嫌いになったと 君に最後の哀しみのプレゼント

2006/02/05 (Sun)

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