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アイの部屋


[155] 豆電球
詩人:アイ [投票][編集]

暗い夜の月明かりの入らない部屋で
オレンジの豆電球を頼りに眠るまで
天井の模様をポーッと眺めながら
煙草をふかし灰皿へと手を伸ばす

電化製品の音が耳鳴りの様に聞こえ
それは耳障りにも思えるけどここの生活を感じ
不思議と安らぎに変わる

9月後半の風はもう冷たくなって
肌寒いけど心地よく
それを毛布にくるまりながらも感じ
窓を閉める気にはならない

豆電球が突然切れた夜
全てが変わって思えた

煙草は手探りで灰皿に向かい惜しくも灰はこぼれ
些細な音が騒がしく気に障る
冷たい風はただ冷たく寂しさを誘う

自分の存在すらも消えるようなこの部屋では
眠る事以外は考えられず
いつの間にか深い眠りに就いた

朝目覚めるとやたらと明るいこの部屋で
眩しい程今日が輝いて
明日に希望の光を感じた

オレンジの明かりに頼る事はやめた
闇の後にある光を知ったから

2007/09/25 (Tue)

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