詩人:アイ | [投票][編集] |
暗い夜の月明かりの入らない部屋で
オレンジの豆電球を頼りに眠るまで
天井の模様をポーッと眺めながら
煙草をふかし灰皿へと手を伸ばす
電化製品の音が耳鳴りの様に聞こえ
それは耳障りにも思えるけどここの生活を感じ
不思議と安らぎに変わる
9月後半の風はもう冷たくなって
肌寒いけど心地よく
それを毛布にくるまりながらも感じ
窓を閉める気にはならない
豆電球が突然切れた夜
全てが変わって思えた
煙草は手探りで灰皿に向かい惜しくも灰はこぼれ
些細な音が騒がしく気に障る
冷たい風はただ冷たく寂しさを誘う
自分の存在すらも消えるようなこの部屋では
眠る事以外は考えられず
いつの間にか深い眠りに就いた
朝目覚めるとやたらと明るいこの部屋で
眩しい程今日が輝いて
明日に希望の光を感じた
オレンジの明かりに頼る事はやめた
闇の後にある光を知ったから