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ハトの部屋


[2] それは名残の
詩人:ハト [投票][得票][編集]

洗濯物を干しながら
車庫の中で見付けたそれは
おじいさんの麦わら帽子

暑くなるとそれをかぶって
首にタオルを巻いて
田んぼへ畑へ

私が小さいころは
前の夜に約束して
朝は五時に起きて
ケイトラの後ろに乗って
朝露に濡れる苺を取りに行った

見付けた麦わら帽子
それはおじいさんの名残

ざるに入った苺を見ると
今もあの朝を思い出す

それは名残の麦わら帽子

今年は誰が
スイカを育てるのでしょうか

それは名残の麦わら帽子

今年は誰が
稲を刈るのでしょうか

それは名残の麦わら帽子

2006/06/16 (Fri)

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