その音
その葉
その木々
その風に舞う

ここには届かない

疲れては休み
休んでは疲れ
当てもなく歩いている

変わっていくアナタも
変わらずにいるアナタも
大切なモノ
アナタらしさだと
私は思うよ
だから
一緒に変わってもいくし変わらずにいられるんだから

いつの日にか
つかの間

過ぎていく

毎日を見上げ
毎日を振り返る

いつもの道
いつもの歩き方

空を
雲を
足音でつかみ
駆け巡る

何者でもない
誰のモノでもない
その時間を

ただ誰にでもなく問いかける

誰とも出会わず
何とも係わらず
ただ見ては問
ただ触れては感じ
ただ歩き続けた
歩き続けている
眺めるだけ
すれ違うだけの日々を
空を見上げては
道を振り返っては
思い問う

解らずに
解られることも望まずに

いつかの誰かの
そんな日々

ここは何処だろう？
ここにいる私は誰のもの？

誰のモノでもない
ここは何処になるんだろう？

いつか誰かに出会えるのだろうか？

ただ歩き続けるだけの日々に
何を見出すのかな？

それはきっと
誰のモノでもない
夢幻

だから
今は歩けるだけ
歩めるだけ
歩いて
何処でもない
誰でもない
何者かに
出会い
別れる
その道に挑む
そんな毎日
今日もまたそんな一日が始まる

さて何処へ行こうか

そこにいる誰かに
誰かを求め
誰かに委ね
誰かを愛する

そこにいる誰かは
そこにいる？

あなたが望む誰かは
あなたに誰を望み
あなたに誰を委ね
あなたに誰を求め
あなたに誰を愛す

あなたという誰かは
誰かというあなたは
それは何処にいる？

あなたの何処に
誰の何処に
求め委ね愛し望む

これらの何処に
あなたを
誰かを
叶えてくれる
救ってくれる
忘れさせてくれるの？

あなたがあなたを
誰かとしての誰かを
誰かのあなたを
あなたの誰かを
救い叶え忘れ望む
そのあなたは
そのあなたと
その誰かを
求め委ね愛し望み叶え救い
忘れ去っていく

そこは何処？

あなたはいずれ
問わなければいけない

誰でもないあなたは
何処にいる？

いずれは去る
その場所を
知らなければいけない

あなたはあなたを
まだ知らない
まだ解らない
それらはあなたではあなたではないから

その音は
その音が
あなたを導いて
あなたが導いて
あなたにもたらす
その音に
あなたはあなたをあなたに
見いだしていく
これからもこれまでも
縛られることなく
その耳を澄ましていて
その音があなたを響かせる
その水面に
あなたに
月は微笑んでくれるよ
いつかの日のあの音が
あなたがあなたに届くと思うから
抱きしめてあげて
いまはまだ無理に解らなくてもいいんだよ

生きることは
罪であり
罰である

生きることで
贖い
償う

生きてる限り
逃れられない

死してなお逃れられない

それでも
生きながらい

生きることで学び
生きることに喜び
生きることを尊ぶ

生きることは
生きてることで
満たされ
愛されている

それの正しさは
それそのモノにはない
それそのモノでは有り得ない
それはそれソノモノに過ぎない

証明できない

続いていくだけで
けして正しさではない

強きモノはアナタを弱くし
弱きモノはアナタを弱くする

アナタはアナタを
アナタがアナタを

弱くしてしまっている
求めてしまっている