貝殻を気取る私は捕獲されるのを警戒する辺りが静かになった頃深い深い、おそらく他人には不快と思われる夜の底にてようやく貝は口を開くポロポロと子守歌誰にも与えられぬようなおのれのための子守歌貝殻はそこにありもしない伝統を見つける答をくれる人はいつだって居てくれるのに私は私の愚かさについてもっと詳しくならなければならない
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