少女のために空き地のために泥靴のために良かれ、とついた嘘自分の肩幅もかえりみず良かれ、とついた嘘あの頃はそうでもしなければ苦しくて自分の足でも踏み潰せそうなものを置き去りには出来なくて良かれ、とついた嘘は毎夜の潮騒治りかけの傷ほどかゆくてたまらない良かれ、とついた嘘は毎夜の潮騒
[前頁] [千波 一也の部屋] [次頁]