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千波 一也の部屋


[938] 待ち針
詩人:千波 一也 [投票][得票][編集]


咲いてゆく音が

きこえます


川が

はじめて山をなすこころ、

そういうものが

乱れていきます



置いていかれることも

置いていくことも

じつは

まったく

同じこと


ほら、

よぞらの星はきれいでしょう


遠いでしょう




かばい合う布として

まっとうできる約束は

枯れないこと、

です


わずかな意味にも

枯れないことです




たとえ途切れてしまっても

ひとは絶えずに

棲むでしょう


やみのそこ、

もっともきれいな

ながれのなかで


その身をあらい

かがやくでしょう



2008/10/30 (Thu)

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