詩人:歹←ガチ | [投票][編集] |
ありがとうは
花のようだ
もらったら
うれしいね
とてもとても
きれいなんだ
いつかこの
ありがとうは
両手いっぱいの
花束になるから
持ちきれない
ほどになるから
だからこんどは
このありがとうを
だれかにあげる
ありがとうに
ありがとうを
ありがとうは
花のようだ
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すきってことばを
なかなかいってくれないと
きみはおこるけど
すきってことばを
ちゃんというとね
はずかしがって
きみはおこるものだから
もういわないよ
でも
すきだよ
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五感で愛したあなたを
これから忘れていくのです
忘れるために
思いだしていくのは
ちょっと不思議でした
忘れる順番があったのです
匂いを忘れました
好きで使っていた香水や
抱きしめたときのふっと香る匂いが
はじめに無くなりました
味を忘れました
良く作ってくれた得意料理や
あなたと重ねたキスの記憶が
ほとんど無くなりました
感触を忘れました
あなたのやわらかい肌や
初めて手をつないだ時の感覚が
次第に無くなりました
音を忘れました
目覚めの時のちょっと低めの声や
不思議でかわいいくしゃみの仕方が
少しずつ無くなりました
顔を忘れはじめました
あなたの笑った時の顔や
密かに撮って怒られたあの寝顔が
無くなりはじめました
五感で愛したあなたを
今確かに忘れていくのです
すべてを忘れたはずなのに
それでも残るこの気持ちは
何と呼ぶのだろう
五感で忘れたはずなのに
確かに残るこの気持ちは
何と言うのだろう
呼び方を知らない第六感
忘れることはできないのです
ぼくはあなたを本気で愛したのだから
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だれかから
もらったことは
たしかにあるのに
だれかに
あげようとしても
うまくいかないんだ
もらうことが
できるのに
あげることが
むずかしい
ふしぎなきもち
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すわっている
きみをみつけて
まずはぼくから
そっときみのよこへ
きみはおおきくにげる
もういっかい
そっときみのよこへ
きみはちょっとにげる
さいごにいっかい
そっときみのよこへ
きみはにげない
まだなにもいわないで
そっとかたをよせて
すうじゅうびょう
まだなにもいわないで
そっとてをにぎって
すうじゅうびょう
まだなにもいわないで
なにもしないで
すうじゅうびょう
すると
なによと
きみがしゃべるから
ごめんね
ぼくがはじめてしゃべって
きみをだきしめるんだ
いつも
いつもの
なかなおり
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ぼくがじかんをおいこすのか
じかんがぼくをおいこすのか
かんがえてみるとわからないものだ
まえをむいてじかんをしるのか
うしろをふりかえってじかんをしるのか
おもいかえすとわからないものだ
だれかがきめたいちびょうが
みんなおなじのぎもんもあるけれど
おなじいちびょうをあなたと
きょうゆうできるうれしさもあるんだ
たぶんじかんは
ひとりならいらなかったもの
あなたとならひつようなもの
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鮮やかな色合いに
一目惚れをしたんです
薄い一枚は
すべてを包むやさしさと
切れ味鋭いきびしさを持ち
僕を何度も動かしました
折り目を一度つけてしまうと
仮に戻しても線は残ってしまうので
良くも悪くも覚えています
色々なカタチに姿を変えますが
全く同じカタチにはなりません
折った後は
必ず褒めてください
何も言わないと大変です
折り紙のような
あなたに恋をしました
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泣いたあと
じゃなくてね
泣くまえに
そっと
支えるのがね
男の子の
強さなの
泣くまえ
じゃなくてね
泣いたあとに
そっと
包むのがね
女の子の
やさしさなの