詩人:大示 | [投票][編集] |
どんなに大好きでいても
別れは必ずやってくる
与えきれなかった愛情も
まだ、こんなにあるのに
突然の別れは、何のため
命の終りがあるのなら
何故、こんなにも早く
また笑って会える日を
今は夢見ることさえ難しいけれど
この、行き場の無い想い
受け止めてくれる人を探す旅に
僕は出よう
けして、あなたの代わりを
探しはしない
誰かが、あなたに似ていても
あなたは、僕と同じように
一人きりの存在なのだから
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何の規則かは、わからないけれど
私は今、この姿の私で生きている
何の縁かは、わからないけれど
この人達の元に生まれた
この縁は
次も
この次も、ありますように
と願う
流れて、流れて
着いたその先で
待っていてくれますか
私が生まれた
あの時のように
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今、見つめている道は何処に繋がっているのだろう
何処に繋がっていようと歩かなければ終わりは来ない
わかっている
わかりきっている
このままでは地獄にも天国にも行けない
崩れ始めたその場所を蹴り飛ばし着地した道は時間に急かされ、だけど本能的に選んだ道
覚悟なんてする暇も与えられず
あてのない旅は、始まったばかり
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けして交わらない海と空は想像もできないほど
遠く、大きく広がっているのに
近寄り過ぎることもなく
離れすぎることもなく
ただ、そこにあって
互いに同じ色に染まっていく
誰も真似できない交歓が
誰の手も届かない場所に、ある
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真夜中に甦る歌声は
私の心を揺さぶり
信頼なる明日へと導く
大きな轍に流れる水は
見知らぬ種を運んで
新しい世界に送り出す
身を任せた、その先の行方は
まだ見えないけれど
何かが、ある
と信じ、今は瞳を閉じていよう
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赤く乾いた大地を歩き続けた
英雄達の跡
今は、もういないけれど
辿ってみなさい、と風が囁く
夢にうかされて、歩いてみようか
そのまま、栄光に繋がっている
なんて、まさか思わないけれど
初めは、ただ、ただ動くだけ
この先に何もないと決まった訳じゃない
別の道が見つかれば、その時に
もう一度立ち止まろう
その頃は、もう独りではないと思うから
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長い髪に支配された夜を
微睡みの狭間が甦らせる
あれほど指先に絡めたのに
一筋も私のものには、ならない
この胸の痛みだけが
あの人を記憶している
泣くほど女々しくも無く
笑い飛ばせるほど強くも無く
曖昧な感情の行き場は
ただ、独りきりのあなたの元へ
それだけは迷いはしない
詩人:大示 | [投票][編集] |
鋭い三日月は僕の白い胸に刺さり
赤い満月へと生まれ変わる
狂を孕んだ母胎は戸惑うこと無く
禍を産み落とし僕の手に抱かせた
鋭利な鎌が、この空虚な心に宿り
時折、チクリとつつく
合図なのか、警告なのか
それはまるで何かの催促のようで
臆病者の僕は、大いに戦慄した
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壊れていく恐怖に追いたてられて
七転八倒した自我は
まるで醜いメタモルフォーゼ
見知らぬ誰かと向き合う度に
姿を変えては舌を出す
忍び笑いも限界を超えれば
毒になり身体中に染み渡る
今はお気に入りの、この形も
いずれは捨て去る時が来る
それまでは不定形な自我を
弄んでいようか
詩人:大示 | [投票][編集] |
一つきりの、あなたの愛しい命を
柔らかな日だまりで包もう
優しく通り過ぎる風が何か囁き
僕とあなたを撫でて行くよ
ゆっくり刻むこの時間を
今、共に感じてる
ただ、それが大切で
失う時を信じない
夢のような瞬間が
ずっと、ずっと続けばいい
キラキラとあなたの上で踊る
木漏れ日
この姿をずっと見つめていたい
太陽と月が交互に昇る日々を
あと、どれくらい
君と過ごせるだろう