詩人:大示 | [投票][編集] |
心の壁を越えて届く声
これは誰の声なのか
疎ましく、しかし大事な声は
私の人としての部分を静かに
揺さぶる
それはまるで
長すぎる眠りから覚まそうと
呼び掛けている様で
何故、無視できないのだろうか?
何故、苦しいのだろうか?
何故、景色が揺れるのだろうか?
詩人:大示 | [投票][編集] |
水面に背中を預けて
凍り付いた夜を見上げる
傾いた月が
独りの寂しさに震えているころ
星と夜鳥がサヨナラも言わず
太陽を迎えようと流れていく
僕はここで、動かなくなった
魚の様に
水のざわめきと
遥か向こうの遠吠えを聞く
朝になれば水は消え失せ
街の鼓動が蘇る
夜のすべては
太陽の裏側へ隠されて
道行く人も
知らないふりをしている
詩人:大示 | [投票][編集] |
自分が正しいと信じて
疑わない
狭く
そして浅い知識に何の疑問も
感じない
いつもすれ違いの会話に
嫌気がさしても
ぶつかろうとしない
いつから、なんて考えて
あげく批判しても何も無い
つらつら見てくれだけ賢そうな
単語を並べたって無意味だよ
あぁ、どうせバカならば
小気味の良い
バカになりたいものだ
詩人:大示 | [投票][編集] |
一生のお願い、なんて
息も絶え絶えに手を合わせないで
君がいなくなったからと言って
無効になるほど単純じゃあない
私の一生が終わるまで
君のマジナイは決して消えない
呪いの様に、祈りの様に
つまりは
生きていけ
そういうことなんだね
詩人:大示 | [投票][編集] |
靴の底が減っていく
鉛筆の芯が減っていく
ノートの頁が減っていく
会話が減っていく
友達が減っていく
心が減っていく
笑顔が減っていく
今も誰かの命が減っていく
いつの日かゼロになる、その前に
僕は一体、どれだけの事に
気付けるだろうか?
詩人:大示 | [投票][編集] |
果てしない混沌の中
ただ一つ恵まれている青い命
そこにどういうわけか
人が住み着いた
奇跡を感謝し
人は全ての物に祈り
時には命をも捧げた
時が過ぎ
奇跡は当たり前になった
人は弱くなり、心を無くし
汚い水の中で共食いを始めた
己の生きる場所に
墓を作るようになった
捧げるのは無数の爆弾と
無抵抗の命だけ
いつか全てが宇宙に還る
彼らにとっては当たり前であり
人にとっては突然の崩壊
長い時をめぐるチャンスが消えた
その後は何が残るのだろうか?
今は、全て杞憂であることを祈り
幾つかの未来の先に
答えを知ろう
詩人:大示 | [投票][編集] |
骨と皮と肉と寝不足の不健康な雌
腹も無い骨も無い
雌が腐った様な雄
人を動物みたいに言うな
ですって?
御冗談を!
心がないモノは
モノにもなれないのですよ
動物になんてなれるものですか!
御覧なさい、美しい私達を!
流行りの服の
似合うことといったら!
あぁ、人なんぞに生まれなくて
本当に良かった!
だのに
ハイキって?
ハイキって、なぁに?
シワ一つもない
キズ一つもない
人を殺してもいないのに!?
ハイキって
ハイキッテ、ナニ?
詩人:大示 | [投票][編集] |
誰にも知られない様に
海の中で涙を流す
誰にも知られない様に
機械の轟音の中で叫ぶ
誰にも知られない様に
道化の群れの中で笑う
誰にも知られない様に
数多の嘘の中、真を忍ばせる
誰にも知られない様に
誰にも知られない様に
たまに鼻が効く人に
背中をつつかれるけど
やっぱり
誰にも知られない様に
詩人:大示 | [投票][編集] |
顔なんて、ついてりゃ良いさ
モデルと比べるなんて馬鹿げてる
んなことより魂磨け
外見なんて脆いものだよ
解ってない奴が
たいしたこと無い面さげて
他をけなすのさ
己の愚かさに足を止めないと
すーぐガケップチ
ほら
ほら、ね?
人間、魂無いとただの骨と肉
魂が無いからすぐに捌かれ・・
おっと、裁かれちゃうし
喰われちゃう
悪魔だって大変よ?
魂、狩ろうにも
最近の奴には無いんだもん
商売あがったりだよ
笑っちゃうね!
詩人:大示 | [投票][編集] |
下ばかり見て
上を見ない
違う、違う
ブランドだとか
海外旅行だとか
そんなのを真似しろなんて
一っ言もいってない
俺が言ってるのはな
人並みの生活ができなきゃあ
セレブになんてなれないって事
つかセレブに失礼だって
今さら聞くけどさ
モラルって知ってる?