詩人:大示 | [投票][編集] |
始まりは一度きりの約束
叶うはず無いと思いながらも
指切りをする
目指すものは限り無く遠い
何度も消えかかる背中を追いかけ
行き着いた場所は何もなかった
血迷い事を呟くには
お誂えの世界
曾ての憧れは憎悪に塗り潰され
全ての栄光は色褪せた
あぁ、ほらね
あの日の約束はやっぱり叶わない
約束が僕を苦しめる
君と交わした指輪さえも
枷になった
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何気ない優しさに気付き
嬉しくなったあの日
言葉少ないのは思慮深いためだと
そう知るまでは、苦しんだけれど
嘘、偽りの甘言を吐く様な
詐欺師ではないあなたに
私は当たり前の様に惹かれた
あなたは
私のどこに惹かれましたか
今更な質問を口にできず
もう幾年が過ぎました
手をのばせば
そこに心通じた人がいる
この幸せが
ずっと、ありますように
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たとえ雨でも曇りでも
あなたは居てくれる
今は見えなくても
確かにそこにある
こんな見通しが悪い世界でも
あなたを信じられるのは
いつも暖かさと、優しさを
惜しみ無く与えてくれているから
また、出てきて下さい
待っています
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『人を殴る奴は牛と豚の相手しか
してこなかったんだな』
小さい頃、そう思い
心の中で嘲笑していた
今は私の周りにそんな奴は
いなくなった
塵の様な思い出しか残せないのは
本当に哀れだ
いつかは消える命
周りの人が、自分の死を待つ
死神に見えるか
天使に見えるかは
人との接し方次第
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『あんな、良い子が・・・』
最後のサインを見逃してしまった
否、視界にも入れてなかった
その結果が惨劇を起こす
紙にも表裏があるが
人は薄っぺらい存在ではない
他人に、何が解ると言うのだろう
表だけを見て、人を判断すると
痛い目をみるのはこの世の道理
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指を絡めて
一つの言の葉、二人で紡ぐ
この薄桃の花びらの代わりに
白い風花が舞う頃
また会おう、と
名残惜しげに指切りした
奇跡の様に季節は巡る
ヒト フタ ミ ヨ
指折り数え待ち焦がれた
約束の季節
私の体は冷たいけれど
指切りした小指は暖かい
あの日の、この場所で
想いを伝えて
これから二人で季節を巡る
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小さな子は、いつも一生懸命だ
喋る時も、遊ぶ時も、食べる時も
その眩しさ、若さに大人は
眉をひそめ時に疎ましく思う
しかし
必死で生きようとしている生命を
否定する権利は誰にも無い
否定する前に
しなければならないことは
たくさん、あるはずです
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暗く鬱ぎ込んでた君
小さな毛玉を土産に渡すと
数日ぶりの笑顔を見せた
嫌いな恋敵に助力を頼むのは
あまり良い気はしない
『たった今、好きになった』
あの言葉は半分、嘘だ
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猫が嫌いなあなた
猫が好きな私
拾ってきたのはあなた
面倒見るのは私
飼えばいい、と言ったのはあなた
その言葉に驚いたのは私
ねぇ、嫌いじゃないの?
『たった今、好きになった』
好き、だなんて
あなたの口から出るなんて
とても貴重
何が決め手になったの?