ホーム > 詩人の部屋 > 大示の部屋 > 三番目の車両で

大示の部屋


[162] 三番目の車両で
詩人:大示 [投票][得票][編集]


隣の、あなたに背を撫でられた
ただそれだけで、凍えた心暖まった

少し顔赤らめて景色見るふりの
とても照れ屋な
あなたに心震えた

いつもの駅で降りて行く
猫背気味の後ろ姿を見送って
窓越しで初めて目が合った

何故、今見つめるの
ずるいよ、あなた

『ありがとう』も『好き』も
言わせないままに
独り、帰っていくの


明日になれば、また会えるかしら


いつもの車両で待っています


2009/01/15 (Thu)

前頁] [大示の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -