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大示の部屋


[201] 君の海へ
詩人:大示 [投票][編集]


微睡みの街を夜明けとともに
飛び越えて
眠らぬ涙の集落へ

夜毎訪れる君の幻を
不確かな夢の中で眺めた

忘れられぬ喪失感と
忘れたい苦しみのはざまで

想いすら揺らいでる
こんな僕は要らない

柔らかい時は躊躇い無く過ぎゆき
僕の魄を拐っていく


集まれ、嘆きの雫達
苦い羊水の中で眠らせて


漂う海風も懐かしい君の香り

聞こえるサザナミも
君が歌う子守唄


今もまた、何処かで生まれ落ちる
悲しみの涙よ

おいで、母なる海へ

2009/03/06 (Fri)

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