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大示の部屋


[202] 戦地で願う
詩人:大示 [投票][編集]


この手で救えた命など
どれほどあったろう

神様、叶うなら
次こそは誰の魄も溢さないように

願いは届きますか



荒れた地を見下ろす
広大な星空に

罪深い男が息を吹き掛ける

戦火の名残が
想いを邪魔するのなら

『夜風を呼び、かきけそう』

人知れずの戯れ言は
気まぐれな風に弄ばれて
明日へと届く


形振りかまわぬ願いは
届かないのだろうか


終わりの無い、
無意味ないさかいに
全てを賭けるくらいなら

この願いに



私が私として、ここに在るのは
今さら、どうしようもなく

いつ失うか
誰もわからない命を懸け願うのは

あまりに愚かだろうか


命、行くとき
流れ星が空を駆けるという
私が去るときも
誰かが星に願うだろう

何処かで、きっと


2009/03/07 (Sat)

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