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大示の部屋


[267] 輪廻の時間
詩人:大示 [投票][得票][編集]


ほろ苦い夕闇の中


僕の部屋を覗きこんでいた
あなたと目が合い

あなたの死期を知りました


季節は、とうに過ぎ行き

風に拐われて

落ちる種


あなたの涙の様に見えて

胸が、ざわついた

だから僕は、こうして

あなたを抱いています


いつしか

僕の亡骸を苗床にして

夏の忘れ形見が

のびてゆく


2009/10/03 (Sat)

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