ほろ苦い夕闇の中僕の部屋を覗きこんでいたあなたと目が合いあなたの死期を知りました季節は、とうに過ぎ行き風に拐われて落ちる種あなたの涙の様に見えて胸が、ざわついただから僕は、こうしてあなたを抱いていますいつしか僕の亡骸を苗床にして 夏の忘れ形見がのびてゆく
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