詩人:百年草 | [投票][編集] |
君と僕の関係はそう
例えるならタマネギ
みたいなモンで
一枚一枚
壁を取り払って
僕らは近付けたはずなのに、
そのままのカタチで
少しずつ小さくなっていった
君と刻んだ日々を思い出して
涙流したりなんかして
今は心痛めても
いつか甘い思い出になるのかな
君と僕の関係はそう
例えるならタマネギ
みたいなモンで
君とずっと一緒に居たいけど
コレ(タマネギ)は求婚(球根)ではないらしい
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久しぶりの
休日の夜
今日は君に
会えないから
一人きりの
コーヒータイム
砂糖もミルクも
僕にはいらない
夜空と同じ
闇色コーヒー
一口飲んで
君の笑顔を
月に並べて
僕は少しだけ
苦笑い
これを飲んだら
眠ろうか
明日になれば
また会える
星の代わりに
砂糖を浮かべて
白と混ざりて
やがて夜は明ける
君を想うと
眠れなかった
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舞う風は葉を揺らす。
それが音になる。
風の奏でる音色。
それは、
耳を澄ませば声になる。
僕にはその声が聞こえる。
その声はある時は
僕の名前を呼ぶ。
そしてまたある時は
君の名前を呼ぶ。
風が歌っている時もある。
それが優しい歌の時もあれば、
楽しい歌の時もある。
平和を願う声がする。
愛を誓う声がする。
雑音なんて聞こえない。
今日も僕は風の声を聞く。
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世界中から戦争を
無くしたくて、
少女は世界中に
平和を訴える手紙を
出しました。
ある国の配達員が
その手紙で指を切りました。
その配達員は言いました。
『なにが世界平和だ』
それでもその手紙は配達されます。
血の着いた慈愛の手紙は配達されるのです。
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ワタシは早起き。
だからいつも1番に
学校に着くの。
そしていつも少し遅れてアナタはやってくる。
『おはよう。
今日も早いね。』
『おはよう。
だって、目が覚めちゃうんだもん。』
いつもの会話。
これでいつも3番目のあの子が来るまでは2人きりの時間。
アナタは窓際の席で校庭を眺めている。
ワタシはアナタを見つめている。
それだけの時間…。
明日も
ワタシは目覚まし
2つ。
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君いわく。
僕の『好き』は
安いらしい。
だから大を付けたんだけど、それはもっと安いらしい。
ああ、なるほど。
安売りが大安売りになるわけか。
君いわく。
僕の『愛してる』は軽いらしい。
じゃあ重いほうがいいのかと思ったら、重いとやっぱり疲れるらしい。
ああ、なるほど。
確かに重い想いなんて笑えない冗談だ。
君いわく。
僕はただそばにいればいいらしい。
そして、たまに安い『好き』や軽い『愛してる』を言っていればいいらしい。
ああ、なるほど。
僕らにとって、言葉はさほど重要ではないみたいだ。
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はじめまして。
アタシの名前は鈴蘭。
自分で言うのもなんだけど、アタシって結構キレイでしょ?
でも気を付けてね。
アタシには
猛毒があるから。
それからね。
黙っていたけど、
アタシ本当は
蘭ではなくて百合科なの。
別に騙すつもりは
なかったわ。
名前で勝手にそう思われてるなんて、
こっちがいい迷惑。
あなたの本性が例えどんな人だったとしても、アタシも興味は持たない。
ねぇ、知ってる?
フランスでは
大切な人にアタシを贈る習慣があるの。
毒があるアタシをよ?
笑っちゃうわよね。
『幸福が訪れる』んですって。
でもね、
毒を持つアタシでも…
ううん、
アタシだから、
これだけは言えるわ。
大切な人がいるって事は、
もうそれだけで充分に幸せな事なの。
だからその大切な人を、
今よりもっともっと
大切にしてあげてね。
アタシが言いたいのはそれだけ。
残念だけど、
時間がきたみたい。
それじゃあね、
さよなら…。