詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
きみを朱夏と呼ぼう
ひっそり咲く あの月下美人が
ささやく様に 告げたから 欠ける太陽と
すけて見える光の 弓が射る矢文は
あても知らず自由へ
まばゆい雲海をも 突き抜けてゆく
まっ白な 空でさえも 奔放と名づけたら
にじ色に染まる 地平線への足跡が
そよ風を今つむいで
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人づきあいって難しいもんで おれにとって課題なんだけど
四か月あまりに及ぶ時のなか きみと会えたことは幸運だよ
正直いって夢ってわかんない おれは現実を見据えたいんだ
職を求めてこの場を離れても きみへの想いだけ変化をせず
足をずっと交互に動かしてさ ひたむきに今を歩き続けようと
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汚いやつらばっか
もう生きるのいやんなるぜ ぎりぎり堪えてるんだけど
いつぷっつり切れてもおかしくない
おれは宴へいけず 雨にぬれつつあきらめてんだ
それにしても悔しすぎるよな
ゆくまでの道のりをはばむのが かなしくも車にのっかれない
旅とはまずしいもんさ
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山岳地にて 炎が立ちのぼっている
うだるほど蒸し暑い日だ
おれは食堂にたたずみ
たばこの煙をくゆらせている
おれ以外には誰ひとり
店員さえも姿はみえない
炎は まるで肉体を持ったかのように
立ちのぼっているんだ
いつの間にか西瓜のような朝陽が
窓際に浮かびあがる
おお そんな瞬間もあったな
うだるほど蒸し暑い 火だったんだ
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突き落とされたんだっけ
鍾乳洞にこっそり忍び込み 冒険心を満たすはずが
数十年も前の遺品があり 不気味な骨つぼを発見で
重苦しく感じたんだっけ
先駆者に事情を話すと 無縁仏だと冷静に答えるが
観察眼を活かそうと考え 神秘的な穴場へ伴に潜り
花束を手向けたんだっけ
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蒼い心をゆずれなかった
おれの鼓動をぶつけたいのさ
まだ胸にしっかり灼きついてるよ
きみが伝えてくれた深い歓び
お互い酔っぱらいだった
はしゃぐ振る舞いに惹かれて
それとなく幸せな気持ちを話せば
ちゃんと受け止めたきみから
まさか感謝されるなんて
この手で完成させた贈り物を
さりげなく渡すおれの暑苦しさを
まっすぐ捉えて放さないきみ
やがて大人っぽさが漂い
あどけなさを脱ぎ捨てたのか
その物腰が柔らかすぎて魅せられ
たかぶる感情を持て余しては
ずっと空回りしてたおれ
もう逃げも隠れもしないから
きみへの熱烈な叫びをぶちまけて
あきらめは決してしないんだ
おれの揺るがない決意を
ここで引き下がらずに語るよ
ほとばしる汗と涙の結晶に加えて
碧い心をゆずれはしなかった
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きみが回ってら
なりゆきで入ってみたら
すきな居場所だったから
そのまま過ごしていたら
あびる落石で頭くらくら
だけど傷薬をぬったなら
みるみる元気満点だから
くじけず冒険者がいばら
かき分けつつ進むのなら
いやでも敵が現れるから
しかたなく攻撃するなら
やっぱり痛手を負うから
すぐ水色の塔をさったら
いくらか能力あがるやら
あらたな装備をもつから
つい調子に乗りすぎたら
その心こそ魔物よぶから
ちからつき撤退をしたら
きみが笑ってら
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きみは旅人だった
はだか馬にまたがると たてがみを握りしめながら
ゆったりと浜辺を進むならば うっかり落とし穴にはまりかけ
どうにか危ない状況をさけられた こんなに楽しくて穏やかなとき
にわか雨っぽい問題がふり あたりを湿らせようとも
きみは旅人でありたい
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一とか 六なら 外れで 二だけ 欲して 減らず 通せる
近くを 利して 縫えば
類する 幼くて 煩わす 影さえ 横から 巧みに 礼をも
備えず 釣りを 粘れと
眺めて 楽する 旨など 奪えば 域をも 残らず 陥れて
崩すと 破られ 守れぬ
決して 深くは 答えず 得ても 敵だと 争わぬ 裁きは
禁じて 豊かな 恵みを
皆にも 祝して 笑みを 秘める 黙して 迫らず 涼めば
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きみは寝苦しさにまぎれた後で
吐き気と頭痛に思いがけずねらわれる者となる
戯れにそうぞうしい遊びをも 噴水がまじり飛散してゆく
きみが叫ぶだろう いつまでもずっと そこで感づくのであれば
泥んこまみれで騒がしい瞬きや
酒盛りのまっただなかに立ち 笑い声のたえない田んぼでさえ
きみはときおり ふと黙りこんで
逃げ隠れしたくなるときみ自身で感づいてしまう