詩人:旅人モドキ(左利き) | [投票][編集] |
きみは夜空だよ
サンゴの珠を拾い
耳に当てれば漁の声
やがて豪邸に翼ひろげ
セレブな女性の秘めた心
絶海からの夢にかき消され
きみが満開の花をおぼろ月と
ビビッドに零れる芳香へ重ねて
酔えるは錬金術がまき散らす価値
はたまた胸裏に宿る哀しみの潮騒か
バイブを破る細身は青く燃えたつ情炎
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リニアで旅してみたくってさ
きみは野を越えてから ご飯をたべたいかな
それとも木洩れ日を浴びて 大福をほおばろうか
山並を抜ける道のりは 長いトンネルを避けられそうに無いけど
プロジェクトが軌道に乗ったら 列島をすさまじい速さで
走る超特急に勢いよく駆けこむ きみが乗車して握ってるのは何だろう
しあわせ駅への片道切符なのか誰もしらない
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コインを拾おう
それは白銀に輝きもするだろう
虜になったおれの頭脳はもう
ホモサピエンスの自由など忘れよう
やがて刻印に魅せられてしまおう
記号というより図柄であろう
ゲノムの滅亡を示しているよう
幸福に飽き始めた証拠そう
おれが囚われから勇み立とう
イデアの浪は十の百乗も増幅するだろう
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くそったれ 消え失せろ
疲れ果てた あばずれが
あざわらう 毒を仰げと
焼き尽くせ なにもかも
ほどけない 縄を裂けば
舌も絡まり むさぼるは
深海に棲む世代
唇を奪われ おぼれそう
やけっぱち 身を滅ぼせ
荒れ狂えば なめまわす
ためらいを 撃ち殺そう
底に沈んだ のろいなど
くそくらえ 楽に堕ちろ
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トンボのめがね
飛んだり 跳ねたり 回ったり
じょうずに羽を パタパタ振りながら
風景を追ってるよ
もしトンボにさ
色とりどりな 写真が撮れるなら
うなばら キラキラ 波がしら
まとめて画面に映すかも
聞いてよトンボ
なかよく ジグザグ 進んでく
ふたり連れが 自転車に乗ってさ
舗道をゆっくり走ってる
ほらトンボ舞う
並木になる実を ポンポン投げて遊ぶ
こどもさえ お年寄りさえ 置き去りで宙へ
あそこに見える星の岬までも
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こいめの鉛筆でなぞってみるから
うっかり涙のせいで滲んでしまったていねいな字へ
えくぼが印象にのこるくらい穏やかなはずの
きみの言葉は何となくするどく尖っている
さよなら悲劇のヒロインと宣告するかのように
にわか雨にびっしょりと濡れたいつしかの肌身を
おもわず腕できつく抱きよせる瞬間が
ひどく豊満で妖しいのになぜか可憐なのだから
きみの乳ぶさを両手でまさぐりたい衝動に駆られた
その頃から秋風がエロスを包みこんだようで
わけも無くずっと隣にいてくれると信じては
あまりにも思いやりや気づかいを忘れてしまい
はしご酒にむりやり連れまわし続けたら
きみの笑顔がふいに消えて暗やみに立ちつくした
ちゃらんぽらんな恋などアシストしないようだな
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あるがままの海
遠くにかすむ見果てぬ島へ
きみは泳ぐ
水をかき分け突きすすむ道筋を
おれは眺めてる
欠けてゆく月を望むとき
ほの白い空
棄てられた星でもいつの日か
いまに誇り立つ
飛びこむ事をあきらめた身には
まぶしくて
引き際をきみが決断するなら
そっと受けとめ
砂浜に微かな跡をおれは遺すだけ
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ごっくり麦茶でのどを潤そう
すると口いっぱいに麦茶の味わいだもん
さっぱりと麦茶が醸しだす あわい天然の香りに心ほのぼの
いつ どこで なぜ 麦茶を だれが どのように 飲んだのか
おれに知る術はなく たぶん麦茶も語りたがらないけど
やっぱり麦茶が恋しくなる この季節の巡りあいを重ねて
ただ言いたい 芳しい麦茶はたまらなく快い それこそ確かだ
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きみへ
おかしな夢を視てる
舞い落ちたコバルトの羽 じっとり湿っぽい手触りで
あてを失くして終えば 自らの胸中に言い聞かせられる
真夏が美しいなら世界を酔わすだろうって
ずっと好きだったよ 今さら嫌いにも慣れないで要る
気を紛らわす為 ベンチに放った果汁で渇きを静める
ほんのり生温かくて
おれより
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ルナ星ポスト朝
まだ便りが来ない
文字にして届ける感動
あの日にまさか暗い陰が
潜伏と想像すら働かず
愛とは両刃の剣か
ロマンス昼光色
今も照らし出すよ
ずっと何も言えなくて
見つめる事だけで胸が痛み
ただ別れを耐え忍んだ全身に
止めど無く充ち満ちる想い
おれの日常こそ幸せだ
ふと思いつき描く
七夕ブログ伝説
実をいうと情報通で
お互いに近況を書き込み
天の川を越えた恋を運航する
そんな織女と牽牛なら愉快だろう
夢想は果てまでも不味いのさ
なんで白雨も頭を濡らす
闇におち降り掛かれ
千一夜ビジネス
やがて雲は解散して
望む宵空が心ごと鷲づかみ
繰りかえす挫折さえ踏みしめたら
おれの黒幕とやらを告げる時機かもな