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旅人モドキ(左利き)の部屋  〜 新着順表示 〜


[45] #0045
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

花から実になるの知らなかったよ
あの日きみと散歩した公園には 小さなすみれが並んで咲いてたな
お互いに顔を見合わせて笑うとき
遠く離れた所に引越すだなんて まったく頭に思い浮かばなかった
朝もや煙る住処に根づくたんぽぽ
なにもかも凍える季節が流れ去る 今きみがあの地に残り立つのなら
やがて綿毛に乗り荒波や野を渡り
長めのあじわい豊かな鼻うたを ねえ弱音など添えて送りたいんだ
涙のにおいなんか消えているのに

2009/01/27 (Tue)

[44] #0044
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

酔っぱらい同士でつるんじゃってんの
ふらつく足どりで徘徊する髭もじゃとおれ
倍ちかい歳のやつに振り回されちまって
ちょいと飲み友達なひょうきんさやスリルを味わうぜ
酒もりの雰囲気がおれの石頭を鈍らせやがるも
グロテスクな表現にまで共鳴できねぇ
糞まじめに平和を語るなんざうっとうしいったら有りゃせん
おれは呑まれるとエロスが萎えちゃう性癖がおかしいぞ
腐った泣きっつらめ蜂の巣でも食らってろ
アバウトな座標は抜け穴だらけでさぁ
心かよわす輩とかわす乾杯だふざけな
それもまた進歩だってわめくんだろうよ

2009/01/27 (Tue)

[43] #0043
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気休めの 副葬品など要らない
おれの心奥から 重低音うなる
冷淡な故に とどめまで刺せず
にじむ鮮血で おれは観念した
コトバを脱ぎ捨てたい
楽園への夢に幻滅し 裏切った
おれの過敏さが 人生を脅かす
ひび割れた 偽の仮面も悲しい
儀式は暴かれ 身を翻す亡者よ
罪の断末魔に もう欺かれるな
それは妥協の産物 虚飾なんだ
かつて愛した 武器を棄てても
ハダカなら闘えるのか
矛盾を認めた時 帰郷が始まる
だれに託す おれの無謀な企み
熱烈さの塊を以ても 不可能か
狂おしい刃で 永遠を絶つのは

2009/01/27 (Tue)

[42] #0042
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冬にアイスをかじる
むさぼると舌なめずり
しも焼けの掌はらす夜気
惜しげもないシリウス煌く
りりしい表情さえ魅惑の唇で
ごっそり盗めば甘い罠の抱擁へ
なめらかな泡雪もほろ苦い冬物語
とめど無い駆けひきの行方なら
るつぼ沸騰し煮えたぎる蜜へ
ぎゅっと伝わる色香あふれ
過ぎしセピアを攫う銀翼
がぜん残らずたいらげ
冬はアイスを欲ばる

2008/12/14 (Sun)

[41] #0041
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

きみは歓楽街でほおばった ピッツァの味を懐かしむ
絶妙なトッピングと舌ざわり よみがえる記憶をかみ砕けば
北から転がる太陽は光り 熱波で焦げつく木陰だ
ア カカ カカカア からすが樹上で鳴くのか
登って確かめる洞穴に 生きる糧を蓄えついばむ影が
きみの草原をさすらう月日で 初めて間近に見たからす
高い枝を陣取っている様だ 読書にふけるときみは
リュックから水筒を出す 川魚を釣った緩流を飲み
ふたに注いで置いたら あ かあ かあかあ
寄ってきたからすが催促して 分ける度に距離は縮まってゆく
きみも飢えをしのぐため 保存食に口をつけるが
からすはプレゼントを強要しない お返しに向かった先で
卵を抱いていたからす 広場でのトラウマが襲い
走馬灯に囚われ吐きもどす 虚ろな四の星空を数え
大地を移ろうときみは決心する それぞれ両手に本と果実を携えて
あ かア カかカア ア カカ カあカア

2008/12/14 (Sun)

[40] #0040
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青の囁きどおり
やすらぎの並木がそびえる
きっと寒さがサボって麗らか
芽がいっせいに日向ぼっこ
しらけたココロを解きほぐす
おや石畳に舞う枯れ葉さえ軽やか
緒の切れかけた下駄もきっと
わずかなチャンスを待ちわびる
なぜ歯ぎしりもせず静か
美の殿堂にもマンネリが忍びよる
はやりのカゼに熱発さ
せめて客の洞察はずっと健やか
香を求める人もいる
まるでスパイスを味わうみたい
それを売りさばく方こそ強か
朱に交わってごらん
そのタビに酔いしれて街が染まる
いつも歳末はどこかで賑やか
虹は曇りがちな希望
めざせば到達できずにマサカ
わかれよ清らか

2008/12/14 (Sun)

[39] #0039
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

あらん限りの大声もむな騒ぎ 手さぐりがきみへと至る
ほざいた残響でおれは苦しむのに 笑い泣きをとおり越しては絶叫
まじわろう
ぶっきらぼうに振りかざす 怒りはゆき場を見うしない
おれは決意せざるを得なかった 憎しみの連鎖を断ち切り
たびだとう
らせん階段へと迷っても 駆けのぼれば期待を超えた壮観
ずっときみは屋上に立ちつくして 息をのむ風景やひとり占めの感涙
かきむしる様に抱いてくれ 共存こそふたりを包む渦潮だから
ありがとう

2008/12/14 (Sun)

[38] #0038
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

ひんやりなでる かぜのたよりがとどくさき
ふくれっつらのポケットで
るんるんこころはそらはるか はずかしそうにほおそめてさ
ほしくずドロップのなぞならね
ひだまりでもとけない りんりんたかなるすずのねが
スキップしたらはずむよ
かなたへおもいをつきぬけ ぶんぶんとばすうちゅうせん
たんさロボットをうちにひめ
おくりとどけてこはるびより のんびりゆこう

2008/12/14 (Sun)

[37] #0037
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やるせない歩幅につき合うんだな 川岸をとぼとぼ伝い
零れた文句をきみがすくう うさ晴らしを遂げて
きみも相づちを胸にしまい 出しぬけに語る
翌朝ここを発つよと つれ去るピリオドの夕まぐれ
あれから半年は 面接の海でもがいてる
別れの橋で足を留め ともに戯れたなごりを雨空へ放つ

2008/12/14 (Sun)

[36] #0036
詩人:旅人モドキ(左利き) [投票][編集]

路地を軽はずみに漂えば はじく石ころに踊らされ気絶
薫ずるのは鬱金 はたまた物怪どもの残り香 血潮にまみれて
おれに幽界の鬼を鎮めよと 幻聴を仄めかす風
おれは歩み寄れない 銃剣の狂い咲きで いかなる遊郭も色めく浮世
今しがた陶酔境は尽きて おもむろに醒めるが

2008/12/14 (Sun)
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