卵おれを捕らえて放さない糸ただ真っすぐに突き進んで道おれの行く手に垂れ込めるは雲また痛みに刺し貫かれても胸おれが持つのを忘れると傘やや荒くなり図らずも弾み息おれに降り懸かって踊り出す雨はや過ぎ去ろうとも刻まれ時おれと卵が立ってしまいそうだ
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