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理恵の部屋


[145] ある夜のこと
詩人:理恵 [投票][得票][編集]

無理矢理這い蹲った真夜中に
サンサンとシャワーの音がする
屋根から滴る水はバケツを叩いて
不規則な鼓動を鳴らしていた

いつかの夜みたいだ
あれは桜の散りゆく頃
一つ命が去ったことを知って
無自覚に暗闇を見つめていた日

ズキン、ズキンと頭が痛む
まだ私は拗ねるつもりか
過去に戻れやしないのに

サンサンとシャワーは降る
眠る街に絶え間なく
明日は何も知らないふりして
からりと晴れた空を迎える
準備をしてる





2021.2.2

2021/02/02 (Tue)

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