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花房優希の部屋


[6] 六月の蜃気楼
詩人:花房優希 [投票][編集]

雨が降った。

花が散った。

愛が終った。


愛していたと、

過去形にして叫んだのは、遠い昔。

今でも時々振り返る。

色とりどりの傘をすり抜けて、君の面影探すよ。

どしゃぶりの視界は蜃気楼のようで。

遠い君がそこに居た。

伸ばしても届かない手は、何も捉えずに。

ただ、君が笑っていたので笑ってみた。

歪な笑顔は想いの証。

いまでも君を愛している。

役立たずな口は、ひとこと想いを吐き出すよ。

「さようなら」



虹も出ない、泣きたい六月の午後。

2008/04/26 (Sat)

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