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阿修羅の部屋


[39] せいし
詩人:阿修羅 [投票][編集]

風に流るる粉

元は人、であったもの


どうしてこんなにも

脆い


誰かの死でしか

尊さを詠えない


また忘れゆく

人など、そんなもの

涙を流した事であったとて

薄れて消えてゆくから


消えてほしくない

まだ何も知らないから

後悔だけはしたくない


皮と、肉と、骨と

たんぱく質、脂肪、リン、カルシウム

そんなものでしか

構成されてないような

ただの

物質であるはずの誰かを

どうしてこうも

愛してしまうのだろう


計り知れない心

もとより、愛とは何なのか


貴方がいるからあたしがいる

あたしがいるから誰かがいる

輪廻

綺麗か汚いかは知らない


ただあたしはここにいる

あたしとして、あたし、が




生きてたい

2005/12/26 (Mon)

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