詩人:是清。 | [投票][編集] |
適度に熟した妾の果肉/貴方の肩に預けた/妾の一部/腐つて根を張る此の足/汚れた赤い此の手/許容範囲の狭い精神・此等が妾を形作るモノです/貴方の長い手足/其の仕草/掠れた低い声/総ての言動/単に脳の機能では無く/全ての組織に組み込まれた貴方と云ふ男・切ないと謂ふ感情に未だ出逢つた事が御座居ませぬ/幾度考えても辿り着く此処が/妾と謂ふちつぽけな存在の在処で或ると思つてゐます/思ひ上がるなと叱つて頂いて構ひませぬ/其の温度の低い素振りとは裏腹に/貴方の其の胸は内側からの熱を含むで/確かに暖かいのです。