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清彦の部屋


[137] マイホーム
詩人:清彦 [投票][編集]

落ち葉が舞っている

車道の騒々しさに掻き回されて

何度も舞い上がる


少し疲れてるのに気づいたのは

立ち止まったから

この信号が変わったら

また歩き出さなくちゃ

すっかりと遅くなりはじめた

帰路に取り残されないように



赤や青や鮮やかなネオンや

街頭に導かれ僕らは何処へ?

昔激しく笑って信じ合えた

あの永遠の時間を共に過ごした

彼らは何処へ?


顔も見ないような

入れ代わりのマンションのドアをくぐって

くたくたに疲れた身体を横たえたけど

僕は未だ帰ってなんかいやしない


旅立った瞬間の不安と別れを抱えたまま

ひっそりとあの孤独の出発点へ

行ったり来たりしているだけなんだ



見渡したらこの部屋は

まったく知らない気色

ふと正気に戻れた気がしたから

その瞬間

僕はもう帰れる場所に気づいたよ



何もかも棄ててしまおう

すっかり遅くなったけど

おとうさん、おかあさん

待っててください





2015/12/22 (Tue)

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