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清彦の部屋


[139] 悪夢の中で
詩人:清彦 [投票][編集]

眼を開いて 見渡す

荒廃した土地

荒れ果てた荒野に

醜い岩の巨大な塊

いびつな植物と

顔を歪めている葉のない木

その周りには

黒い様々な虫が蠢いている


それらのざわめきのように

波の音が響いてる

深く青い海の向こう側には

水平線はおぼろ気で

薄暗い緑色の空と繋がっている



君の心の中に

僕は少しでも触れられただろうか

温もりや痛みを僕は

覚えているけど


眼を閉じて ただ

思い出している

美しい道の彼方

愛という名の道の彼方に

君がいるということ


それは

形や言葉やしぐさじゃ届かない

君そのもので

僕とひとつにはなり得ない

永遠の安らぎなんだよ



優しさ、微笑み、苦しみ

すべての感情がそこには

君らしい、暗い色使いのまま

永遠に眠っている


たとえ怒りや過ちや赦しに

再び出会えたとしても

それは少しも君じゃなく

君を成し得ないから


どうかこのまま


永遠の虚無の荒野で

悪夢のような景色の中で

君という安らぎを見させて

たとえ全部が幻だとしても



眼を閉じて ただ

思い出している

美しい道の彼方

愛という名の道の彼方に

君がいるということ



2015/12/22 (Tue)

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