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清彦の部屋


[145] いつかまた雨が降ったら
詩人:清彦 [投票][編集]

まるで内緒話に耳を澄ますかのように

君は黙って僕の言葉を待っていた


僕の呼吸に乱れはあるだろうか

真っ直ぐに僕を見つめている瞳

逸らすわけにはいかないようだ

愛しいというのは

愛しいだけでは済まされない

観察しているんだね




僕たちはデートなんてしない

一緒にいられるのなら

別に何処でもいいのさ

それがこの味気無く

見慣れた退屈な部屋のなかでも



毎日はたんたんと

暖かい日差しも恵みの雨も

時には嵐も連れてくる



僕は何か大事なことを

忘れてしまっているんじゃないか


どうもずっと

そんな気がするのだけれど




永遠のような時間




君は黙って 僕の言葉を待っていた

耐え難い静けさに揺すられて

そっと、溢れた結論


さようなら。


愛しいというのは

愛しいだけでは済まされない



痛みも苦しみも喜びも

この空の中

時計の針が刻む螺旋の中に

全て閉じ込めてしまえばいい



いつかまた雨が降ったら

そっと

そのときまで



2016/01/13 (Wed)

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