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清彦の部屋


[152] コイン
詩人:清彦 [投票][編集]

もて余した欲求の成れ果て

感覚は神経を捕らえて

衝動は像を纏った

誰も座れないはずの椅子に

気づいたら誰かの影が見えるよ

空は快晴、眩しすぎてうざったい

雲ひとつないのがまたしゃくだね

いつだって、無い物ねだりさ



遮断していて聞こえないメロディ

本当はいつだって見ないふりしている

コインのすぐそこだ その裏側

目の前に転がっているはずの

不都合で不快な真実



誰だって変革には痛みを伴う

デタラメな今日を歯車が

噛み合わないまま刷り練らして

そりゃあ自分のせいには

なるべくしたくないもんねぇ

闇雲に森を歩いても

見えてないモノがあれば

永遠に出られない



わかっていたんだよ


あの影は僕自身さ

だって、僕が僕を殺せるかい?

それどころか

僕は僕の意志で動いたりしないね

コインは自分勝手に裏返らないように

僕にだって常に付きまとう風

彼は歌の中を強く吹き荒れる風だ

正体不明の衝撃

遮断して聞こえなくても鳴り続けるよ



今日だって、

疲れ果てた欲求の成れ果て

理想や夢や憧れや希望や愛や

恐怖や憎しみや絶望や死や



2016/06/20 (Mon)

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