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清彦の部屋


[166] 空虚に疾走
詩人:清彦 [投票][編集]

若き日の疑いは間違いじゃなかった

溢れる快楽、享楽

僕だけが世界で孤独みたいに

喧騒は鳴り止まず

いわゆるやったもん勝ちの世間



空なんか誰も見てないし

政治はルサンチマンの掃き溜め場

イキがる価値も見当たらない末に

そしてやはり

行く宛のない欲望



簡単じゃないんだよね

空気を読み漁った挙げ句

みんな自傷行為のように

過ちの連鎖を犯す



あいつもこいつもどっちもどっち

歌詞もない、情念もない音楽みたいに

空虚に空虚を重ねていく調べ

開き直れないままの

僕を一瞬で通り過ぎていく

怒りの音色


2018/12/17 (Mon)

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