ホーム > 詩人の部屋 > ライカの部屋 > もったいないおばけ

ライカの部屋


[51] もったいないおばけ
詩人:ライカ [投票][編集]

日だまりの車内で

広がったしあわせの唄

口ずさんで数秒

声の重なる時は

いつも 同じ

お気に入りの

澄んだ高音の

サビのとこ

大体どっちかの声が掠れて

「よくこんなに声がでるね」って

照れ笑いする

そんなじんわり暖かい

ある日が

人生のちっぽけな1日として

埋もれるのが

こわい


ぬくもりは

冷めて消えた と

気付く瞬間を

恐れて

笑う

不安を見なかったふりして

笑うんだ





泣けよ


わたし





己で悼まなきゃ

かなしみも成仏できないさ


2005/11/24 (Thu)

前頁] [ライカの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -