詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
何年か経った後
僕が書いてきた詩を読んだとき
その瞬間しか描けなかった世界
僕は目にするだろう
気恥ずかしくて書くことすらなくなった
言葉たちがなんのためらいもなくしっかりとした文字になって踊る
愛も情熱も嘘も本音もすべてが輝いて
年取った僕に何か忘れていた大事なことをそっとおしえてくれる
何十年間前の記憶さり気なくよみがえる
ずっと長い間忘れていた抹消されたはずの数ある遥かな記憶
そうして
僕は今この瞬間(とき)も今しか書けない今になったからこそ書ける詩を書く
あの頃と同じ思いと気持ちで
僕は詩というひとつの世界を書き出していく
そしてこの心にある思いや気持ちを時には素直に時には不器用に生み出していく。
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