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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1619] 逃げ腰の夕暮れ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


逃げ腰の夕暮れ

キミを背にして駆ける

切り刻まれる風景描写

少しずつ 少しずつ
元来た道に戻ろう
少しずつ 少しずつ
大人になっていけりゃ

それでいい

振り向かずに
逃げ出さずに
いられる奴ほど
たくさんの
悲しみを知る
たくさんの
苦しみを知る
本当に強いのは
逃げてしまう奴より
逃げ出さずに
涙押し殺して悲しみにたえるキミだ
逃げちまうボクなんかより
ずっと

逃げ腰の夕暮れ

握り拳ひとつ男は時に

やらねばならぬ時があり

こんな
日々は自分を壊す
わかってはいる
わかってはいるんだ

だけど

涙流して流して
時に押し殺して
駆け足で逃げてく
夕暮れはきれい
不意に振り向きゃ
きれいな夕暮れ
ボクを迎え入れる

きっと
わかってはいる
わかってはいながらも
言葉に
態度に
表せず途方に暮れる
逃げ腰の夕暮れ
言葉にならない想いは本当を遠ざける
ふと気づけばこんな淋しいみちのうえ。

2007/10/12 (Fri)

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