詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
今日あったイヤなこと忘れる為だけに明日も生きていく
そんな気持ちで明日を生きてみても悲しすぎるだけさ
僕だって少しはそんな気持ちが心のどこかにあるけれど
やっぱりそんな気持ちで明日を生きてたとえば喜び感じてもなんかむなしいよね
だからイヤなことがない毎日なんてきっとつまらないのさ
目に見えるだけの幸せだけじゃないと
言い張るなんて悲しくなるだけだよ
さあ
忘れたこともう一度思い出してごらん
瞼を閉じて心の中に押し込めた気持ちを呼び戻してごらん
今、少しずつ
僕の中でなにかが変わってしまうなら
変わらないもの探して抱きしめていたいよ
思い出せそうなのに思い出せないまま
記憶だけがきらめく思い出を遠ざけてゆく
時のめぐりの中で
過ぎ去る季節の足音が聞こえる
訪れる次の季節の風が吹いたら
いつの間にか季節はさらわれてゆく
後に残るのはたくさんの後悔と後にも先にも消えない不安だけだ
気のないように見せても本当はこんなにもどかしいんだよ
戻らない季節と時間に
想いを馳せてみても
もう届かないあの日は
僕の中で永遠になる
ふいの風に振り返っても最早それは幻さ
もうつかめない
それが終わってしまった昨日という過去
今、少しずつ
この世界で何かが変わってしまうなら
変わらない様にこれだけは守っていきたい
今、少しずつ
僕の中で何かが変わってしまうなら
変わらないもの探して抱きしめていたいよ
消えないように
消えないように
忘れないように
忘れないように
それだけはどれだけ季節が巡っても
時間が流れ去っても記憶に残していたい
憶えていたい時のめぐりの中で
たとえ目に映る世界が変わったとしても
たとえ僕の中の何かが変わったとしても
この想いだけは
あの季節(とき)と何ひとつ変わらないまま
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