詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
その決められた時間の中で
僕たちは何を成し遂げ
何を残すのだろう
思いさえ凍り付いてしまいそうな
冬の寒い街灯だけの灯りを頼りにして家へと向かう
帰り道の途中で自分の存在の意味や僕に今なにができるのか
考えてた
めずらしくまじめに
考えてた 夜の哲学
大切なのは
未来を生きるためにどれだけの知識や理解を深めていくことじゃない
本当に考えるべきは
未来を生きていくために今何ができるかそれを探し繰り返していくことでいつの間にか気づかない内に
自分が踏みしめてきた足跡の数だけ
自分がしてきた苦労や頑張りの数だけ
きっとすてきな未来になる
涙したあの夜も無駄なんかじゃなくいつか叶わなかった理想に終わったとしても
いつかその涙は明日を生き抜く大きな力になる
いつかその笑顔は誰かを照らし元気づけるやさしさになる
太陽の光のように
僕をいつも照らして
雨の日も風の日もいつだって
澄んだ水のように
渇いた心を潤して
晴れた日も星のない夜もいつも
ずっとそばに付き添ってくれる
限りある時間だとしてもこんなに幸せ
その幸せ君と分け合いながら分かち合いながら噛みしながら生きていけることが幸せ
限りある永遠のない終わりがあるからこそ
そこにたどり着くまではせめて輝いていたいと思う
どれだけそのために苦労や涙を重ねても
輝きたいから
簡単にあきらめてしまえばおしまいだから
涙こぼしながらも溜息つきながらも歩き続ける
それが人生
夜の真っ暗闇の中にも足元を照らす灯りがあるように
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