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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1722] カゲロウT
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


廻る明日が自分自身にとって手ごわく都合の悪い日であればあるほど
僕は勝ちたいと願う
目の前に聳え立つ壁がぶ厚くて高ければ高いほど
僕は越えたいと思う

望みはいつだって高く大きな夢であるから
旅立つ今日にジャマなためらいや苛立ちとか不安は昨日に置いてきた
それでも過ぎ去った昨日に馳せる思いは
もう戻らぬから振り返ることでこの胸はどうしようもなく焦がれちまうんだ
ああ 戻らないことが切ないんじゃない昨日のあの景色は流れていた空気やあなたの笑顔もう戻らないから悲しい
切り取ろうとしても写真やビデオじゃあの時の気持ちや思いまでもは感じられやしないんだ
思い出せはしても
だから瞳に焼き付けるあの永遠の風景
君との時間
君のちょっとした仕草のひとつひとつ
忘れてしまうことはそう紛れもなく己の弱さによる罪の形

今、何もかもが変わりゆく中で何か変わらないものは何かないと毎日を暮らす中で見つけようと
ああ気づきゃ戻らない昨日の幻影(まぼろし)を探していた
わかっていてもわかっているからこそ譲れない記憶…大切なかけがえのない思い出

いつか
自分に誓った約束さえ叶わない未来ならそんなの最初からない方がましさ
そして
決まってるというようになんにしろ大人になる
そうなる前の頑張り次第で未来は明るくもまぶしいくらい輝くんだ
暗くするも明るくするもすべては自分次第
自分の責任
誰も責めることはできないのさ
こうなったのは誰のせいでもないのさ
希望のない明日を生きるだけで精いっぱいの追い詰められる毎日
先が見え見えの奈落へ続く淵など歩きたくもないのにな
これもすべてあの日の僕が悪い?
悪いのはそうだここにいる自分自身で
過去の僕ばかりのせいにしないで
逃げないで罪背負いし僕よ

遠くカゲロウが揺れている
僕の背中の翼はほとんど剥げ落ちて

2007/11/04 (Sun)

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