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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1989] 心をひらいて
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


今日も素直な心を隠し欺いて本当じゃない言葉君の胸の中に置いてきた 本当に言いたいのはそんな満たされない気持ちじゃないはずなのに
いつも口から出てくるのは思いとは裏腹の行き止まりの気持ち
行き詰まりの言葉が切なさに変わりやがて悲しみの涙になり胸の中をさまよい歩く いつになってもとても儚い夢のあと

誰かに認められたり
誰かに支えられて喜んだりなんてもういい飽き飽きした
なんて強がりながら本当はさみしいのに切り捨てながら

ひとつひとつ
拾い上げてきたモノ
少し少しずつ
歩いてきた道そのたび
失ってきた何か

ああ 今日も君とのさよならがまだもどかしくて言えなかった 言えなかったその切ないようなほろ苦い気持ちが僕の胸に突き刺さるり僕を苦しめる 苦しめてる

ああ心をひらいて
素直になって君と向き合いたいよ
どうすりゃいいの
わからないわからない何もわからない
素直になりたい心の奥で何かがじゃまをするからいつも言えなくなるのさ 言えなくなるのさ

遠ざかる景色の向こう
急ぎすぎた背中に夕暮れが映える
言いたいことがありすぎてたまに深みにはまる迷いの中に落ち込む こんな毎日にどうにもならぬ現実に押しつぶされて
それでも日々は流れてくだけ 流れてくだけ こんな切ない思いを置き去りにして遠い過去の場所ここにずっと残したままそれでも笑ってたんだ悲しすぎる幻を追いかけて遠すぎる誰かを立ち止まったままで想うように楽をし過ぎたのか肥満気味の動かぬ心の中でやがてさびた歯車回り出すのさ悲しい音を立てて

呆気にとられた僕を後目にする僕をあざ笑うみたいに みたいで少し癇に障ったああ僕が書いてきた描いてきたそしてこれから描いていくすべては無駄じゃない嘘くさくても誰のために生きるとか書くなんてなくてもこれからだってずっと続いてく続けてくのさすべて、僕は。

2008/01/08 (Tue)

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