詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
遠ざかる過去を後ろにして
小さく手を振る
もう戻らないあのころの僕に別れを告げるように
たくさんの記憶の中にしまわれてる
やさしい目をした君との思い出たち
抑えきれずに流した涙や数え切れない笑顔
今でもううん今になったからこそ輝く思い出が僕のこの胸の中で変わらず光ってる
今ではだいぶ色あせた記憶の色 だんだんと忘れられていく
幾多もの数ある場面
大切なものはいつでも心の奥にあるから
勝ち負けじゃない何か特別な強がりにも似た何かであの日と今はつながれている
今僕の心とあのころの僕の心でつながっている どんな僕も同じ僕だから
だから消えない思い出としていつまでも鮮やかに残ってるのさ
恋桜 色づいて 春めいてく街並みの中で
始まりの音がどこかで聞こえた気がしたんだ
並木道が桃色に染まったら この想いも咲くかな
君に抱く恋心 言わずにしては語れない何かがあるのさ
それは君への大切な伝えるべき想い
結果がどうであれそれはそれで受け入れられる
一歩踏み込む気持ちで新しい夢がまた咲く日を待つように
春を待っていた つぼみ達はちらほらとその膨らんだからだを目いっぱい広げてる
だから僕も散りゆく想いと予感しながらも君に伝えるこの想いは桃色に染まって
僕を春に連れてゆく
僕はあたたかな春の日に誘われて過ぎ去るときの速さをそっと拭った
散っていった恋も拭うように 僕には大げさなほどわかる
誰かじゃわからない気持ち一人抱いたまま
春風にそっと流すから
目を閉じて 深く胸の底に息を吸い込んだら
何かが変わるような気がしてる始まりはまだ始まったばかりだから また何かが始まるのだと信じながら
歩き出すのだろう
僕は一人風に吹かれもう一つの恋に走り出す 拭った涙は悲しみからじゃなくの心地いい始まりの合図みたいなすがすがしい色
まだ終わってない恋の季節は。
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